「『学力』の経済学」著者に聞いた、世界はなぜ「非認知能力」に注目するのか
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「非認知能力(生きる力、人間力)」が重要な社会になるほど、教育格差が固定され、ひいては経済格差が固定されるのでは?、と感じています。
非認知能力は、記事中にもあるように、幼少期から差が生じるもので、学校で良い成績をとる能力よりも、幼少期からの生育環境に左右されます。
過去を振り返ると、身分制社会では、生まれた家によって階級がありました。
次に、身分による差別が否定され、ある程度まで学歴社会が進むと、頑張って勉強して高学歴になれば、企業の幹部なり官僚なり、社会的地位のある仕事への門戸が開きます(あくまで理屈の上では、後天的な努力が報われることになった)。
しかし、学歴よりもコミュニケーション能力などが重視されると(それは当然のことなので否定しませんが)、生まれた環境が将来の決定因子として強くなるのでしょう。
注目のコメント
ここで言う非認知能力的なもの、実はかなりDNAの影響が大きいと解明されてきていて
・セロトニン:精神の安定、安心を感じる力
・ドーパミン:動機付け、何かをはじめる力
・ノルアドレナリン:意欲、集中する力
これら3つの脳内物質の分泌は既に遺伝傾向があると科学的に立証されている。まずはここの前提を抜かしてはいけない。
つまるところ「後天的に非認知能力は鍛えられる!」と掲げてみんなで頑張るのも大切だが、恐らく以下のアプローチが前提として必要になる。
・元々遺伝傾向として非認知能力が発達しづらいということを「受け入れる」
・受け入れた上で「非認知能力がある行動」を取れるような考え方や習慣を考え、実践する
持って生まれた根っこを変えようとする努力は苦痛でしかないから、そういったものが極力なくなると良いなと。「『学力』の経済学」が話題になった中室牧子さんが語る「非認知能力」「エビデンスに基づく教育政策」。
最近、よく聞くようになった「非認知能力」、要は「自制心」や「やり抜く力」などで、決して新しい概念というわけではありません。が、教育の効果を科学的に検証して教育政策を作る考え方が進んでいる米国では、こうした非認知能力が子どもの将来に影響することを示す研究結果が出ているとのこと。"若い時の苦労は買ってでもしろ"
という言葉は、結局何を買うかというと"自分の未来"
その選択ができるかどうかこそ、認知能力よりも非認知能力なのではないかと思っています。