「Eウェイスト」急増する電子廃棄物問題と再利用の可能性
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スマホなどの電子回路はリサイクルしないで部品をモジュラー化してリユースすることも考えられなくはないですが、今後年間数十GWh規模で市場に出回るリチウムイオン電池(LiB)はEVからESSへの用途転換リユースをしても劣化し続けるので、LiBのリサイクル技術の確立が必要です。
またスマホのモデルチェンジのサイクルとEVの想定使用期間にESSの使用可能期間を考えれば、数年と十数年の違いがあるため、スマホの電子回路のモジュラー化&リユースに加えて、スマホ向けLiBのリサイクルが急務ということになるでしょう。
スマホ向けLiBはコバルト系のLCOが主流ですが、その他の三元系NMCの方がリサイクルは難しいとされています。LCOについてはJX金属やUmicoreがコバルトをリサイクルする技術を確立しているようですが、元々少ない正極活物質のLCOをリサイクルする経済的合理性は低く、アルミや銅の集電体の方が多く回収出来るでしょう。NMCに至ってはニッケルとコバルトの合金として回収し、ニッケル水素電池の原料としてリサイクルすることをホンダなどが進めていますが、これからといったところ。
そして全固体電池をはじめ、次世代蓄電池は材料組成を含めてドミナント・デザインが固まっていないということも有り、リサイクル技術は後回しになっていると言わざるを得ません。
こうしてリユース・リサイクルまでの循環を考えた場合、化学的に電気を貯めるデバイスを大量に生み出すことはどこまで必要とされるのか?といった存在意義に立ち返ることも、関係者の1人として考えることもあります。
改めて化学電池についての情報発信や共有といったことをプラスチックを反面教師として考えていかなければならないと思いました。先ずはLiBの火災や事故情報を隠す傾向をなんとかしたいです。今後テクノロジーの発展とともに、電子廃棄物は増えてくると思います。むしろ、新たなゴミ資源といジャンルが増え、さらに環境問題のクビを閉めないためにもこういった新しいリサイクル・リユースの形を探る取り組みは今後もニーズが増えてきそうですね。
記事に出てくるガーナには死に汚染されたスラム街「アグボグブロシー」と言われる世界の電子機器の墓場があります。プラスチックが燃えて有害物質を垂れ流しているこの場所で子供たちが生きるために電子機器を漁っています。マスクも付けずに漁っているため病気になり、死に至る。この地域は平均寿命が極端に低いそうです。
そんな状態を危惧し、ガスマスクを届ける活動をしているMAGOさんというアーティストいます。彼の活動には感銘を受けました。
https://mobile.twitter.com/artistmago