フランス、売れ残り品の廃棄禁止へ
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売れる服しか作らなくなるか、オーダーメイド的なビジネス構造に回帰するか、そのほかの道を進むのか。興味があります。ムダがなくなるのは大歓迎だけど、ファッションとして成立するものを作ってほしい。
この法案は、一見すると最終販売者つまりブランドや小売業、販売サイトに負担がかかるように思えるが、じつはその負担は最終販売者ではなく、出入り業者や製造業者へと転化される可能性が高い。
売れ残りを出さないために、店舗や販売サイトは納品数を抑えて業者に保管させたり、売れ残りを納品させずに業者に代わりに廃棄させる、また製造数を細かく刻むことで起きる製造効率ダウンによるコストアップは業者負担など、必ず裏側で起きることが容易に想像できる。
社会全体で問題を捉える必要があるのではないだろうか。【捨てられる服防止へのアイディア不足】
ファストファッションの台頭などもあり、毎秒トラック1杯分の服が捨てられていると言われいます。私は英国のエコ重視のオンデマンドプリントMooで名刺を作っていますが、ついに古紙ではなく「リサイクルコットン」の名刺を選択できるようになり、紙より服の方が問題が大きいことが伺えます。
ファッション業界でもこの問題意識に取り組む人たちがいます。
オランダのThe Post-Couture Collectiveでは、服ではなく、デザイナーの服のパターンデータを販売し、着る人が自分でレーザーカッターで裁断して組み立てることで、無駄な服の製造を防ぐアイディアを実現しています。気に入った服は何着でも作れるし、素材違いの服を作ったり、サイズを変えたりもでき、シーズンごとに変わってしまう服の楽しみ方を変えています。
またファストファッションのCarlingsが取り組むDigital Clothing Collectionは存在しない服を販売することで、自らのビジネスモデルに対するアンチテーゼを唱えます。ユーザーが服を購入して自分の写真を送ると、その服を着た自分の写真が送り返されてくる仕組み。インスタ映えだけのために1度しかきない冒険しちゃった服を買うなら、実物を作らなくていいでしょ、というわけです。
どれも面白い取り組みですが、捨てられる服の問題を防ぐには至りません。ビジネスモデル、エコ意識含め、まだまだアイディアが必要と言えます。