内部通報で発覚、1年半後に本格調査 対応のまずさも浮き彫りに 大和ハウス
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このニュースに接して感じるのは会社の安全文化の問題です。
2000年から2013年に引き渡された物件のうち、全国で2000棟を超える住宅で施工の不備が発覚したということですが、これが2016年の内部通報により発覚したというのはこの会社の企業体質を象徴しています。その間に全国の現場が誰も欠陥に気づかなかったということがあり得るのでしょうか。むしろ多くの社員は気づいていながらも会社の方針として受け止め、幹部社員は暗黙の了解をしていたという方が理解しやすいと思います。
これが安全文化です。外に対しては安全最優先と言いながらも、「社内では利益第一、安全は二の次」という物差しで意思決定する企業風土が染みついているのでしょう。長年にわたって醸成されたこの風土はなかなか変えられません。かなりの荒療治が必要でしょう。
注目のコメント
>土田専務も会見で「安全で安心な建物を届けることを理念として事業を推進してきたが、ガバナンス(企業統治)がしっかり機能していなかった。品質管理体制を強化し信頼回復に努める」と述べた。
機能していなかったのはガバナンスではありません。内部統制です。
ガバナンスと内部統制の違いが分かっていない経営陣では、結果としてガバナンスも機能していないかもしれませんが。「調査対象の物件が約22万戸と膨大なため、『すぐに調査をしようとする判断ができなかった』(土田和人専務)という。」
→文脈が無茶苦茶、思考停止以外の何物でもない。経営者側の判断としてはあまりにもお粗末。万が一のことが起こった時に出る甚大な被害と損失を何も考えていない。
「『安全第一で工事を進めており、(コスト削減や工期短縮など)合理化目的で行ったものではない』と述べた。」
→説得力ゼロ。呆れるだけ。