【ルポ】「環境」という新規事業にかけるリコーの覚悟
コメント
選択しているユーザー
リコーの御殿場工場が復活したということで大変喜んでいます。30数年前だと思いますが御殿場工場が操業開始した頃、私はビジネスがあって年に何度も訪問した工場です。リコーで初めて自動化によるコストダウンを始めた工場で、この工場により普及機の大幅なコストダウンが実現したと記憶しています。
今後は環境事業の拠点になるとのことですが、記事にもある通り、「人を愛し、国を愛し、勤めを愛す」という三愛精神にも親和性がある環境対策はリコーの得意分野で、貴重なノウハウも蓄積されていると思います。御殿場を起点にしてリコーの新しい挑戦がまた始まると期待しています。
注目のコメント
リコーの御殿場事業所を取材しました。以前はマザー工場として、世界の製造拠点のハブとして活躍していた場所が、構造改革の流れ、一時は閉鎖に。社員も売却されると思っていた工場が、今、環境事業の稼ぐ拠点として生まれ変わっているのです。
日本全国から11万5000台のコピー機がここに集められ、ここで再生されるます。新しく作るよりも、ダメなところを見つけて部品を交換し再生する方が、ずっと大変。リサイクル事業とはいえ、黒字でなければ続けられないため、コスト管理も徹底しています。
競合他社からの見学希望も、快く受け入れて、公開しているというから、太っ腹!
「環境のリコー」は以前から有名でしたが、「環境ビジネス」を新規事業と位置付けて、エネルギーマネジメント事業にまで広げている姿が印象的でした。中水力発電など、まだ立ち上げかけの事業もあるようなので、数年後にどうなっているかもウォッチしていきたいです。リコーは主軸の複写機事業が頭打ちです。
老舗企業に良くあるような、過去の成功体験に長年捉われ、将来を支える新規事業が生み出せない状況にあります。会社組織が従来事業に深く根差してチューニングされている反面、新規事業を伸ばしづらいのです。
他方、環境のリコーと言われたことがあるほど、昔から環境には熱心に取り組んできました。企業DNAと言えるでしょう。
以前、御殿場工場を閉じると聞いた時は、大変驚きました。
国内生産の中核工場だったからです。まるで、ゆっくり老衰を迎えるかのような印象を受けました。
今回の新しい取り組みは、リコーの伝統的な社風にマッチしており、これからも進んでいくと思われます。 御殿場工場を復活させることも出来ましたね。(元リコー社員)「リユース製品とはいえ、ユーザーの要求レベルはとても高いものとなる」。品質やコストでユーザーニーズにきちっと対応するのは当然として、リユース・リサイクル製品を使うユーザー側に、よりインセンティブが生まれる仕組みもほしいところ。環境報告書への記載といったレベルではなく、SDGsなどにからめて積極的にリサイクル製品を使用するユーザー企業が社会的に評価されるようになれば、さまざまな分野で同様の試みが広がっていくかもしれません。
ただ、複写機のような業務用品と、テレビやスマートフォンなどのコンシューマー製品では、環境対応でおのずと違いが出てくる気もします。コンシューマー向けだとリユースよりは、中古販売や、初期不良や中古品を新品に近い状態に整備したリファービッシュ品、さらにリサイクルの方がマッチするのかもしれません。
もう一つ、リサイクルで思い出したのは、何年か前にアップルが公表したiPhone向けの分解ロボットがその後、どうなったのだろうと。当時はその技術をiPhoneの自動組み立てに応用するのではとの報道もありましたが、本当にそうなったかは確認していません。