集中力低下を検知すると仕事がはかどる空間を演出
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記事内容とは少し外れますが「集中力」というテーマでまたニッチな心臓外科手術の話を少し。
人の集中力の限界は15分とも90分とも言われていますが生理化学的な限界は置いておいて、手術、特に心臓手術(開心術と言います)のような命が本気で左右される状況においての個人的経験では…3時間半くらいがとりあえずの限界な気がします。「とりあえず」と言ったのは、一言二言雑談などして少しリラックスしたらまたすぐに集中ゾーンに入る(入らざるを得ない)からです。
手術中はずっと下(術野)を向いています。しかも、私の場合はサージカル・ルーペを通して見ているので見えている範囲は直径10cm弱です。その10cm弱の視野をずっと見続け、ようやく(潜水しているときに息継ぎをするように)顔を上げて深呼吸をして時計を見たら、3時間半が経過していた…ということを何度か経験しています。
長い手術などでは7~10時間近くかかることもあります。そういったとき、特に順調にオペを進められているときほど、このゾーンに入っていることを多く経験します。時々、息継ぎをしながら進めるわけですが、トイレに行ったり顔を洗ったりできるわけではもちろんありません。たまにマスクの横から飴玉を入れてもらうことはあります^^;
この状態でやり続けられるのは10時間が自分の最長です。それ以上になると、一旦、手を下ろして(術野から降りて)トイレに行ったり顔を洗ったりします。もちろん手術がまだ続いていればその間、別の医師に続行しておいてもらいます。10時間を超えると、助手と会話(雑談ではありません)しながら手も動いているのですが意識が朦朧としてきているのが周りに伝わって来るようです。