訪日クルーズ旅客数、2018年は中国発減少で前年比3.3%減の244.6万人に
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成長が止まった中国のクルーズ市場が、再び成長局面に入るのまでには、もう少し時間がかかりそうです。
というのも今年は、コスタの新造船「コスタベネチア」とロイヤルカリビアンの新造船「スペクトラム・オブ・ザ・シーズ」が新たに中国発着に投入されますが、一方で、中国船社・スカイシークルーズが昨年市場から撤退したことに加え、ノルウェイジャンクルーズが中国に配船している「ジョイ」がアラスカに行ってしまうなど、配船キャパシティの大幅な改善は見られそうにありません。
ただ、唯一の期待材料は中国の造船業によるクルーズビジネスへの参入です。今年、中国造船大手・中国船舶工業集団(CSSC)が世界最大のクルーズ船社グループである米カーニバルコーポレーション&PLCとジョイントベンチャーで設立される中国船社などが、新たにクルーズ海運ビジネスに参入します。
さらに現在、CSSCは欧州造船大手の伊フィンカンティエリのサポートを受ける形で、中国・上海のドックで新造船を建造しており、1隻目が23年7月に投入されます。
いずれにせよ、中国発着クルーズの動きは日本の寄港地におけるインバウンドに直結することから注目が必要です。