がんゲノム医療、全国で 厚労省、40病院で検査可能 混合診療も迅速に
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がんゲノム医療は、2019年現在ではまだ限界の方が多く語られるべき領域で、あくまでまだ試験運用という状況です。期待は持ちすぎず、これからの領域であると捉えていただければと思います。
ごく一部の腫瘍では遺伝子変異に合わせた治療薬がすでに汎用されていますが、多くの場合、遺伝子異常を同定しても、それに対する薬の開発ないし臨床試験による評価は行われておらず、対応する薬剤が存在しないという状況になります。
それ故に、現時点でがんゲノム検査が我々にもたらしてくれることは、より正確な予後予測を可能にしてくれる、という能力に大部分限定されます。
「あなたのがんがもつ遺伝子変異は、寿命が短いことと関連していることが知られています。しかし残念ながら、この遺伝子変異に対する良い治療薬はありません。」これが現時点での限界である、ということです。
今後遺伝子検査が次々と行われ、情報が蓄積されていくことで、無数の治療薬開発、臨床試験に繋がっていくでしょう。個別化医療が近づく明るいニュースのようにも捉えられます。しかし一方で、そのような高価な治療薬が無数に開発されたら、その治療費をどう賄うのか、国民皆保険はどこへ向かうのか。そんなことも考えさせられます。そのような医療経済的な視点もまた、がんゲノム医療のその先を考える上で大切です。転載しておきます。実際はまだこれからの発展に期待といった感じですかね。あとは医療費の懸念も、、、
がんゲノム医療推進コンソーシアム懇談会によると、がんゲノム医療とは「がん患者の腫瘍部および正常 部のゲノム情報を用いて治療の最適化・予後予測・発症予防をおこなう医療(未 発症者も対象とすることがある。またゲノム以外のマルチオミックス情報も含 める)」と定義されています。
現在の標準治療でも遺伝子変異を調べて分子標的薬を使用する治療がすでに一般的ですが、癌の種類によって多くの方に認められる遺伝子変異だけを探すような現在の治療はがんゲノム医療には含まないようです。
シークエンサを用いて広く解析する遺伝子(ゲノム)情報や、さらには遺伝子だけでなく転写・タンパク質・代謝などのもっと広い範囲の情報をオミックス情報と言いますが、そういったものを利用します。
○○癌になりやすいということから早期発見につなげたり、
個別に使用できる分子標的薬の選択に使えたり、
現在の化学療法薬を用いた場合の副作用の出やすさを調べたり、、、に使えます。
デメリットとしては情報を知ることによるデメリットが1つ。あとはあくまで新規治療が多くは治験であることでしょうか。
癌になりやすいと言われながら暮らすことがQOLに関与する可能性(そもそも癌家系と言われてるのとどう違うかは個人の感覚でしょうけれど)、あとは遺伝性の癌であった場合は家族・親族を含めた心理的影響も強いでしょう。
治験というのは、理論的な背景はあるものの臨床での有効性・安全性の評価はこれから、ということです。また、そもそも期待していたのに治験の対象ではないといった失望もあるかもしれません。
最近は特に遺伝カウンセラーの必要性が上がっているということを感じています。(勉強しようかなぁ、、、)
https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/genomic_medicine/genmed02.html
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000166310.pdf