テクノロジーが発展する未来。人間の欲求は変わるのか
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テクノロジーの進化で人間の欲求も変わるのか、これはとても良い問いですね。
冒頭のほぼ日篠田さんの生殖技術の進化によるセックス(行為)の変化も当然起こるでしょうし、音楽生理学者の古屋さんの、妄想が重要というのも面白い。
ムーンショット ではテクノロジーとユーザーに関してはこう考えてます。
(図を貼れないので分かりづらく恐縮です)
テクノロジーが生まれるとメディアやサービスやプロダクトが生まれます。ユーザーはそれを使うと変化します。
例えば家の黒電話しか無い時代とFBがある時代にはユーザーは待ち合わせの仕方が変化しました。外で連絡出来ない時代というのは明日会う為の綿密な相談が必要でした、「19時に渋谷のハチ公前で10分は待つ、雨が降ったらその横のデパートのどこどこで待つ」と。今は「19時くらいに渋谷着いたら連絡するね」で以上です。
他にも、今CD屋で1時間CDを探す集中力と忍耐力がある人はいないでしょう。
絶えず人はテクノロジーから生まれたサービスやメディアで変化しています。
では欲求はどうかというと、記事中にあるようにマズローの欲求段階のようなものはあるでしょう。安全が保障されると社会的な欲求段階に進むなど。
欲求には振り子の欲求があります。片方が満たされるともう一つがスカスカになるものです。
これは「自分らしく」と「皆んなと同じ」です。
元々音楽は家で聞く複数人で聞くものでした。インターネットでメディアが多様化すると「父ちゃんのクラシックとは別に俺はロックを聴きたい」と自分らしさを求めます。インターネットとスマホはそれを手伝い、スマホとAirPodsでオンデマンドに音楽を聴くようになりました。
しかし、この感情は振り子なので「個」が進むと寂しくなります。ネットは「個」を提供しすぎました、なのでまたみんなで聞く「ライブ」や「フェス」に戻り、動員は増え続けているのです。
音楽サービスSpotifyがうまかったのはApple musicのアーティスト推しで個の追求から、みんなや、五感で聞く「プレイリストの多様化」に成功した事です。
これからもテクノロジーが人を変える事になると思いますが
・テクノロジーと人の間にはサービスやメディアなど媒介がある。
・人の欲求には進化だけじゃなく振り子がある
は覚えていると伸びてるサービスを読み解くヒントになります。直前まで誰が登壇するかわからず、かつみなさん第一人者ばかり。自分がモデレータの立場なら、変な汗が出そうです。
登壇された方々も、堂々と議論をしていて素晴らしかったのですが、何よりモデレーターの岩佐さんが一番すごい、と感じたトークイベントでした。欲求は社会的に学習するものだっていうのは哲学、社会学の問題で既に採り上げられてきてる題材ではある。
有名どころでいえば、ボードリヤールの「消費社会の神話と構造」で書かれてます。
古典でいえば、エピクロスは欲望について3種類の区分わけをしてます。
1自然かつ必須な欲望
2自然だが必須ではない欲望
3自然でも必須でもない欲望
社会が発展するにつれて、この3番の欲望が大きくなってしまいがちなんでしょうか。