リコー、中国での生産をタイへ 貿易摩擦で環境悪化
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一昨年から行っているリストラの一環、という視点を欠き、米中貿易摩擦にフォーカスしすぎの印象だ。コピー機の工場は、深圳、上海と最も労働コストの高い場所に立地し、昨年から売却を目指していた。その一方、昨年夏には、東莞市に新しい生産子会社を設立する、と発表している。せっかく社長にインタビューしたのだから、こうした背景を知りたかった。工場の買い手はついただろうのか?中国のコピー機需要はどうなのか?
移管先がタイということは、労働コストより、部品も含めた輸送、貿易の効率、関税をより意識した選択ではあるだろう。しかし今更タイと聞けば、カンボジア、ミャンマー、バングラなどに比べ、やはりディフェンシブな印象だ。とうぜんだと思う。
複写機などの生産はすでに家電化し、中国ではこれ以上の市場拡大もないし、生産コストは高くなっていく。
リコーはこれからどんな業務を中国で展開していくか、むしろ注目すべきであろう。