箱根駅伝の「全国化」が実現するとどうなるのか
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箱根駅伝は関東大会であるが、全国大会である全日本大学駅伝よりも人気が高く、2024年1月の第100回大会に「全国化」しようと検討されていることが11月に日刊スポーツに報じられたことで、「全国化」が話題になっているという。
全国化には、地方の大学にとってはメリットとなるが、全日本大学駅伝の上位15校が関東の大学でありハードルが高いという。
また、箱根駅伝を目指さないことが、選手の将来のキャリアにとってメリットがあるのではないかということを、元5000メートル日本記録保持者、高岡寿成さんを例に出して述べられている。
注目のコメント
いつも箱根駅伝が全国の大学参加になった方が面白いと思っていましたが、「関東以外の大学でスピードを磨くという選択肢は残しておきたい」とのこと。箱根駅伝と世界で戦うことは、練習方法などが違うようです。
箱根駅伝の全国化は青山学院の原監督も以前から提唱されていますね。
また、第100回大会の全国化も検討されているそう。
https://newspicks.com/news/2736775
https://newspicks.com/news/2609579
まず3つクリアしないといけない問題があると思います。
1つめは戦力の偏在。例えばタイムで見たとき、高校3年の世代Top100選手の進路は大体85人くらいが関東の大学、10人くらいが実業団とほかの大学、5人くらいが競技終了という感じです。もちろん高岡氏のように高校では未開化の才能が大学・社会人で花開く場合もありますが、現状の全日本や出雲の結果を見れば、入学してくる高校生のレベルとチームの力は強い相関があるのは否めないでしょう。ゆえに全国化しても当分の間は関東以外の大学が上に上がってくることはないと思います。
2つめは練習場所。箱根でやる場合は関東以外の大学は1週間くらい前に上京して練習をしないといけないわけですが、その練習場所をどう確保するのか?甲子園初出場校が困るのが練習場所の確保だと言われていますが、同じように関東以外の箱根出場校も困るでしょう。冬なのでインフルエンザなどの予防のためにもなるべくほかの学生がいない場所がいいのでしょうが、そんな都合のいい場所があるのか、という疑問も。
3つめは主催元。昨日も襷リレーの時に次の選手がいないということが2回もありました。原因の一つは運営のミスでしょう。現状は関東学生陸上競技連盟が中心になって運営していますが、これ以上大学が増えれば運営サイドももっとシステマチックにできるようにテコ入れが必要かと思います。
個人的には、陸上がもっと盛り上がり能力の高い選手が野球やサッカーではなく陸上に来てくれて、という流れは素晴らしいことだと思います。ただ、そのための施策が箱根の全国化、というのは少しクエスチョンです。現状でも全日本大学駅伝という大会があるわけですから、この大会を箱根並みに盛り上げる方法を考えるのが妥当だと思うのですけどね。