天皇陛下「国民に感謝」85歳の誕生日で天皇として最後の会見
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万感の会見でした。今回も陛下ご自身で考え抜かれたお言葉が連ねられています。
古希を超えた毎日新聞の大先輩記者が解説していますが、トップに位置する王や女王が定期的に記者会見する国は他にはありません。陛下が世界でも異例の会見を続けてこられたのは国民に直接語りかけたいという強い気持ちの表れです。そして、今回の会見では、沖縄への強い思いを改めて訴えられました。辺野古の問題が念頭にあったかどうかはわかりませんが。そして「平成が戦争のない時代」と指摘されました。明治以降三つの元号の時代には多くの戦死者を出した苦い歴史を踏まえてのことです。平成が少なくとも戦火を交えなかったことに大きな喜びと安堵を感じておられることを強く感じました。
外務官僚からよく聞かされるのは、天皇陛下が世界の王室からどれほど尊敬されているということです。他国の王室が集まる際には常に最上位の扱いを受けています。それは世界最古の皇統としてだけではなく、天皇陛下のお人柄と不断の取り組みが広く認識されているからだといいます。私たちとしても誇らしいことです。私たちはつい平成の時代を「失われた30年」とか「敗北の時代」と呼び、経済力の上下のみを唯一の尺度として、幸福を計り、時代を定義付けようとしがちです。
しかし、今上陛下のお言葉は、私たちが軽視しがちな、しかし一番大事な事を気づかせてくれました。
そうです。平成とは「戦争のない平和な時代」だったのです。
世界では今日、こうしている間にも紛争によって多くの血が流されて、尊い人命が失われています。
それにひきかえ、我が国のなんと恵まれたことか、なんと幸せで、素晴らしいことか、そんな心豊かで恵まれた時代を陛下とともに生きた事を誇りに思い、平和の礎となった人達や、その維持に努めた全ての人たちに感謝をしたいと思いました。
来るべき新しい時代が、平成時代と同様、平和で心豊かに暮らせる世の中である事を心より祈りたいと思います。今でこそ「天皇陛下に対して尊崇の念を持つ」とごく当たり前のことを言ってもそれだけで「右翼」と猛烈な批判をされることはなくなりましたが、昔はそれすら公で言えない時代がありました。
国を愛し日本人としての誇りを持つのは当然のことだと思うので、日の丸や君が代も含めてしっかり次の世代に受け継いでいきたいですね。
