2019年度のiPhone販売台数は2018年から10%も減少?有名アナリストが予測
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開発期間の長期化であるとか、新規コンセプトの検証期間の長期化、量産立ち上げに手こずったりとかなり新しいことをやるのに時間と手間とが掛かっていて、中国スマホメーカーほどスピーディに動けていないAppleのiPhoneの開発体制。新規のデザインを作るとなると、製品ライフで1億台は売って数年にわたってAppleの屋台骨となる売上と利益を稼がなくてはいけないから、iPhoneは「失敗は許されない」プロダクトだと言える。iPhoneセグメントの売上だけで「15兆円」を誇るお化け製品である。これはiPhoneの平均販売単価が600-700ドルを推移する超高単価を維持出来ているからでもある。
他のスマホメーカーの平均販売単価はもっと低い。台数では圧倒している三星なども主力はGalaxy Sシリーズではなく、安価なAシリーズやJシリーズだ。
当然、失敗出来ないからこそ慎重にもなるし、誰も取れない責任だからこそ、誰も無理はしない。台数をそこまでは伸ばそうとはしてこなかったAppleの台数が明確に増えたのはiPhone6からであり、サイズアップの効果が如実に現れた。年間二億台の大台を突破出来たのはこの時だ。
6→6s→7→8と4世代/4年間にわたりAppleは基本となるインチサイズや筐体デザインを殆ど変えていない。
iPhone Xではその殻を久しぶりに破ろうと有機ELを採用することで、新規デザインを立ち上げ顔認証も採用した。しかし、やはり立ち上げには苦戦して発売は発表から遅れたし、それは同じデザインのはずのXRでも同様の流れとなった。
ここまでの流れからもAppleには新規デザインやコンセプトを次々に取り入れて立ち上げていける文化や進め方は無く、どちらかというと慎重に1つのデザインや技術を元にそれを進化させていくみんなiPhoneの表面的なスペックや販売台数に惑わされすぎですね。まあ株屋は今Apple製品やコンシューマコンピューティングに起こっているムーブメントがちゃんと理解できてないんでしょう。面白いvlogがあるので紹介しておきます。
清水さんと語るRISC-Vからみるコンピューターの未来についての難しい話 #633
https://youtu.be/sZs8XbbT2kA
世間一般の認識ではAppleはコンシューマ家電製品メーカーという認識が一般的かと思いますが、実はARMアーキテクチャの最有力リセラーでもあります。当然Intelアーキテクチャのリセラーでもあるわけですが、PowerPCからのドラスティックな乗り換えに見て取れるように、いつでもどのアーキテクチャにでも乗り換えられる胆力があります。そして更に上記の話題です。
RISC-Vアーキテクチャが今後台頭してきた時、おそらくAppleはARM/Intelを飛び越えて最も大きなシェアを持つ半導体メーカーという顔が見えてきます。MacBook Proなどに搭載されているコ・プロセッサのT2は、暗号化以外にもH265のハードウェアエンコード回路も組み込まれていたり、CPUの外側で様々な最適化が進んでいます。おまけに現行モデルで既にNNチップをメジャーなモデルに搭載済みですし、次世代OSの分水嶺となるであろうAI搭載OSが最も最適化された環境で動作するであろうメーカーもAppleであるだろう事も予測できます。Appleは、ここ数年、なんとか世界シェアはほぼキープ出来ていましたが、ここまで価格を上げれば、販売台数は減るに違いないのですが、どこまで減るかですね。
ジョブズがなくなってからのiPhoneは、Androidで成功している機能を2,3年後に取り込む感じで革新性が失われており、過去の遺産で食っている感じですので、徐々にブランド価値が毀損され、高く売るのが難しくなるでしょう。Appleの最大のウリは、使い勝手やデザインなどもありますが、革新性というブランド価値なのですから。