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2010年から2014年まで北海道の小樽商科大学に勤務しました。その間、道内の経済番組を担当するなどで、数多くの北海道内の地域を訪問しました。それまでの自分の価値観は東京と資本主義(株式市場)で形成されていましたが、その4年間は「ワオ!」だらけ。ワオな風景、ワオな食べ物、ワオな体験、これらを本州、特に首都圏というマーケットにもっとアピールできればいいのに、と思ったことがふるさと納税を研究し始めたきっかけでした。
全国の多くの自治体が消滅可能性自治体と言われて怯える中、ふるさと納税は貴重な財源になりつつあります。お金があれば延命はできます。しかし、一番重要なことは、地域が再生するための地域の事業化でしょう。地域に事業者と産業を育てる、それらをもとにキャッシュフローを生み出す素地を作る。それがふるさと納税で本当に求められていることかなと思います。延命させるだけの制度なら必要ないでしょう。果たしてこの制度はどっちに転ぶのか、研究しながら日々悶々としています。
泉佐野市で肉を提供する飲食業者の動画をお届けしましたが、実は返礼品市場で初めて全国展開するという中小・零細事業者も地方には少なくありません。
https://youtu.be/U534JWHMsSk
ここで商品開発や包装、マーケティングの力をつけ、戦えるように鍛え抜かれるというお話は、とても興味深いところです。個人的には鹿児島出身ということもあり、返礼品として開発された高い原価のプリンが印象的でした。
とはいえ、ふるさと納税は、返礼品もいいけど人の命を救う事業にも納税できたりする。お肉やカニのその後でもいいので、こんなところもチェックしてみては?
https://florence.or.jp/news/2017/07/post18983/
ふるさと納税をする中で、各自治体から返礼品と併せて冊子などが送られてきたりするが、圧倒的にセンスが良かった。返礼品自体も色々あったのだが、レストランのひらまつと組んで綾町の食材を使ったコースを食べられるというもので、食材だけより個人的にはこういう方が好きで目の付け所がよいなぁと思っていたところ。
一種の保護環境で立ち上げて、そこで鍛えられながら認知も得て、市場に出て自らの手で戦うというのは育成としては王道。
好評な返礼品は、生産の安定性確保(工場ライン建設や人手の確保)、パッケージのデザインや印刷、出荷体制の整備などに拡大。個人から地域を巻き込んでの産業に発展する可能性があります。
そういう事例がどんどん出てきてほしいですね。
なるほど、この観点は考えていませんでした。いい効果ですね。
地方にお金を落とすだけなら、税金の分配である地方交付税を増やせば済むが、それでは地方が「頭を使わない」。
真の活性化は知恵を絞るところから。
次回は、肉やカニ意外にも目を向けて納税します。
地場産業が育つから意義があるから推進すべき、ということも言えなくないですが、そもそもの目的(納税意識の向上と地方分権?)と合致するのか、むしろ産業をすると税収が増えるので結果オーライなのか?などなど議論は尽きません。
政策の是非を一旦脇におけば、現在の状況をチャンスと見て前向きに取り組む自治体や企業があるのは素敵と思います。プリン、買ってみようと思います
そういう事例が多く出てくれば「返礼品目当て」という批判も封じることができるのではないでしょうか。
"多くの自治体は、返礼品の注文数の確認、梱包、発送、そして宣伝広告などの具体的な業務を、地域の返礼品提供事業者に提供している。"