米国GPSに対抗、中国が巨額を投じる「北斗衛星導航系統」の威力
コメント
選択しているユーザー
注目のコメント
今のところは、記事中にあるシャオミやファーウェイのスマホでも、北斗に対応している機種はまだまだごくわずか。ほぼ中国国内でしか使えないこと、信号がいまだ不安定なこと、そして何より北斗に対応するチップの生産規模がまだ小さくコストが高いことが原因です。ただ、政府主導の規制と中国市場の規模の経済で今の課題を乗り越え、米国のGPS、欧州のガリレオ、ロシアのグロナスなどと並ぶ世界の衛星測位システムに北斗が名を連ねるのも、時間の問題だと思います。
内閣府の発表(2018年4月)でも現在の衛星航法システムの稼働数は、
アメリカ 31機
ロシア 24機
欧州 14機(2020年までに30機体制を予定)
中国 15機(2020年までに30機体制を予定)
インド 7機
日本 4機
となっており、ここにも補足で、中国は「2020年までに30機体制を予定」とあるので、記事内容とも一致しています。
ただ、実は欧州も「2020年までに30機体制を予定」と書いてあるので、中国に関わらず「アメリカ依存からの脱却が進んでいる」という見方の方が正確かもしれません。
なお、「GPS」はアメリカ(軍)の衛星航法システムのことで、GPSと他国の衛星航法システムは総称して「GNSS」というのが正しいです。
ソニーの「ウォークマン」と同じ感じで間違える人もいそう。中国が肝いりで推進している中国の衛星測位システム開発の記事で、詳しくない私には大変参考になりました。正確な位置情報は、モビリティサービスやスマホ関連サービスに不可欠ですし、社会監視にも利用できます。中国国内では本格的に北斗に集約しているのは既定路線なのでしょうが、隣国である日本などについては、まずは北斗採用端末が普及するかがポイントになりそうですね。米中の国益が絡み、動向をフォローしたいと思います。