アルコールを飲まない人の「肝臓がん」が増加している理由
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この「増加傾向」という言葉。
「非アルコール性脂肪肝炎」に起因する肝臓がんの
“割合” が増えているのか。
“件数” が増えているのか。
どっちでしょうね。
「割合」が増えているのであれば、それは「飲酒」に起因する肝臓がんが減っている、というだけかもしれないですよ。
何にせよ、表題の「増加している理由」はここには書いてありません。
書いているのは「非アルコール性脂肪肝炎になる理由」だけ。
つまり、食生活や生活習慣の悪化が飲まなくても肝臓がんになる理由になり得るということ。
「食生活や生活習慣が昔に比べてこれくらい悪化している」という記述があれば「増加理由」になるのですが。
主観ですが、最近は健康ブームもあり、酒を飲む人も昔に比べて少なくなっている印象なので、ここに書かれている「増加傾向」とは「件数」ではなく「割合」なのかな、と思います。
それにしても、表題に書かれているテーマが5ページ中4ページになるまで出てこないとは…。
こういう記事はある程度結論から書いた方がいいのでは?肝臓がん、つまり肝細胞癌ですが、9割はB型肝炎とC型肝炎によります。ウイルスへの予防や治療が改善されるとともに肝細胞癌は減っています。
しかし、生活習慣病の一種である非アルコール性脂肪肝疾患は実は非常によくある病気で、そのうちのいくらかが肝硬変や肝細胞癌に発展することが注目されています。
少なくとも健診で指摘されるレベルになっている(血液検査で肝臓の値が少しでも上がっている)方はきちんと2次検査を受けておいた方が良いです。症状ないし、とか、毎年言われているから、は本当に取り返しがつかなくなってしまうことがあります。
追記
NAFLD全体の有病率9-30%、NASH(肝炎)が3-5%、肝細胞癌だけの話ではなく、10-20年みると5%程度も肝硬変を起こしますし、死亡率も健常者より10-20%高い。(数字で見てもピンと来ないかもしれませんが、明らかに寿命を縮める疾患だということです)
アルコール飲まない人になるわけではなく、アルコールをたくさん飲んでる人は区別がつかないので定義上たくさん飲んでいない人に絞っています。
生活習慣病の中でも比較的近年話題になり、まだまだ十分なデータはないのですが、エコーなどで簡単に診断がつきますので、これからデータが蓄積されると思います。