米FRB議長「中立金利若干下回る」、利上げ終了前倒し示唆か
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注目のコメント
講演は金融政策についても触れていますが、メインポイントは、Financial Stability Report(FSR)の公表を開始した、ということですね(①)。日銀もFSRを公表していますが、類似の内容でちょっと簡易版ですね。
組織内で分析していたものをあらためて公表したのではないかと思いますが、Fedの認識を外部にも知らせるというのはある種のマクロプルーデンス政策の一環にもなります。半期報告書とほぼ同じような感じで、ヒートマップなどはないようですが、今後、日銀版FSRのように、独自分析の結果などを載せるようになるのでしょうか。どういう基本チャートをみているのか、というのが興味深いです。独自集計のデータもあるようで、規制の影響を受けたレベルシフトがみられる図表など勉強になります。
ちなみに、日銀のFSRは、Financial System Reportで1単語違い。おそらく被らないように配慮したのではないかと・・・。
①FSR(PDFです)
http://bit.ly/2PaglzE歴代のFRB議長が非常に重視してきたエコノミック・クラブ・オブ・ニューヨークでの講演であることが意味がある。市場が騒ぐほどハト派的だとも思わないが、中立金利とされるレンジを僅かに下回る・・・との発言は市場ではハト派的に捉えられたようだ。但し中立金利のレンジという言葉が肝である。中立金利は誰にも分からず、FRB内でもそのレンジの幅は広いからだ。それでも、今回の公演でパウエル議長が理論原理主義者ではなく、状況対応型のFRB議長であることは示された。それは市場には悪いことではないだろう。
アメリカの景気減速傾向を受けてか、利上げ終了前倒しを示唆。パウエルを批判しまくってたトランプ大統領は満足。世界経済が空前の金融緩和の結果からの、バブル崩壊をどこまで引き伸ばせるかになってきた…