薬局6万店 再編の風圧
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日本の中で、薬局の数はすでにコンビニを超えている。最近では多くの薬局が品そろえを増やし、コンビニを圧倒し始めている、とさえ思われる勢いなのだ。コンビニは地域のインフラともなり、しかも価格の競争も激しいのだが、調剤薬局の場合は扱う薬品は公定価格だし、病院などで医師の診察を受け、薬局に行ったついでにいろいろ買い物ができる便利さを考えると、その競争力はコンビニからすればあなどれない。
もともとはコンビニにちょこっと薬局が店を出していたような始まりだったのが、競争力が入れ替わるりつつあるようにも見える。しかも、病院に行っても処方をくれたあとは「近くの薬局で」ということが多く、結果として少々高い「余分なお金」を払わされている感じの患者さんが多いのではないか?特に雨の時などに「外の薬局で、、」などとは、患者さんには歓迎されていない。
医療と違って薬局は「会社」でいいのだ。会社となれば「利益追求」となり、全国展開もできる。「医薬分業」などと言ってどこかの国の真似をしても、日本の医療制度の中でこれでよかったのか?という人も多いだろうね。
しかも、薬学部の教育はなぜか「唐突に」6年制になり、国家試験はあるが定員はないのだ。だから私立の薬科大学などが新しくできて、結構な学費を取りながら6年の勉強をさせる。なんで6年?背景は病院などでの臨床実習を、という目的があったはずなのだがその実態はどうなのか?
これらの背後にはいろいろと政治的な背景もあっただろう。医薬分業の基本的構想もあったのだろうが、こんなことでいいのか日本の医療制度、どうするつもりなのだ。
最近、唐突のように「水道事業の民営化」が出てきた。サッサと国会議事が進んでいる勢いだ。水事業の民営化は欧米など方々で試みられたがほとんど失敗で公的サービスに戻っているにもかかわらずだ。「民営」というと聞こえはよいが所詮は利益第一に決まっている、それが株式会社の理念だからだ。「NPO」や「公営」とは基本的な精神が違う。大体「水」は人間が生きる基本ではないのか?
日本の政治のありさまが緩んできている感じがする。利害関係者の圧力、調整があるのが政治だが、「国家とは何か」、その統治がなんなのか、国民のためではないのか?基本的哲学が緩んでいる気がするのだ。