未来を切り拓くサイエンス・テクノロジー6つの挑戦【後編】
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IBMって既に存在して名前の付いている概念をあたかも新しいもののように命名するのが好きだなあと感じます.今回のマテリアル・ディスカバリー・システム(=マテリアルズ・インフォマティクス)しかり,コグニティブ・コンピューティング(=人工知能)しかり.まあそこがIBMの上手いところなのでしょうが.
1点突っ込むとすると,現状として融点や伝導性が高いだとか,軽い(原子量が低い)だとかの「物性値」の向上を目的とした物質探索は既に確立しつつあります.一方で,硬いだとか,高強度などのようなマクロな「特性値」に関してはまだまだできていません.記事中ではそこがごったになっています.データベースの有無にもダイレクトに関わってくるのですが,特性は作製プロセスが強く影響するので,そもそもとしてその特性評価が一義的にできないからです.
物性値と,特性値あるいは性能の明確な違いに意識すると,このマテリアル・ディスカバリー・システムがどこまで使えるのかが見えてくるのかなと思います.4 マテリアル・ディスカバリー・システム
脂溶性、分子量、極性表面積等の値を増減させた化合物の候補を1000個ほど生成する
5 腎症早期発見システム
血液検査データとその時系列データ、画像データ、テキストデータなどを処理し、糖尿病性腎症の進行を予測する
6 フィッシング検知システム
大量のドメイン登録など、登録者の行動からフィッシングサイトの是非を判断するマテリアルディスカバリー、過去の情報から規則性を見出し、所望の特性を満たす構造を導き出すもの。
ノーベル賞級の発見は全くの偶然から生まれることが多いと理解してますが、過去の蓄積からそういったジャンプアップは導きだせるのか興味深いところ。
本題では無いのですが " 世界中の砂漠の砂をすべて集めても「10の20乗」個程度 " ってどうやって計算するんだろう。考える力が問われそう、、、