AIが次の大地震を予測する時代がやってくる!? | 過去の「失敗の繰り返し」から抜け出せるか
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現在の天気予報は、AIっぽい技術が使われてはいますが、AIではありません。基本的な物理過程を再現できるように人間が恣意的に構築した、数値予報モデルというものを走らせて天気予報を行っています。その補正として、AIのような統計学的手法を用いているところがありますが、まずは物理過程ありきです。そこは理論に基づく数学の世界です。
AIとは、そういった物理過程から入るのではなく、大量のデータを統計的に学ぶことで何かの関係性を見出そうという作業に等しいものです。
地震については、間隔が数百年、数千年であるものが珍しくない中で、ここ100年のデータすらろくにそろわないような状況ですし、たとえば地震の規模を示すマグニチュードという単位も、モーメントマグニチュードという単位におおむねそろったのはここ30年ほどの出来事です。
つまり物理過程を無視して、データだけで学ばせるには現在はあまりにもデータが足りません。物理過程を考慮して、地震予報モデルを作ることならまだできるかもしれませんが、それは相模トラフや南海トラフなど地域や対象とする地震の型を限定して作るものですから、一つのモデルですべての地震を表現するにはまだまだ及びません。したがってAIを用いて地震を予測する、ということは現代では眉唾とほとんど同然という意味合いしか持ちません。できればすごいと思うけど、どうなのでしょうね?無理、と主張されている学者の方もいらっしゃいます。
「地震予知はムダ。いますぐやめたほうがいい」東大地球物理学者の警告
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/48492【追記】
僕も条件反射的に発生周期からの予測を考えました。
巨大地震が周期的に起こるのはよく知られていますが、発生周期が長すぎてロクに情報がないのが問題です。数周期たどるともう古文書になってしまう。
地質の変位が数十年とかそれ以上の単位で変化するのも問題です。
僕は静岡で育ちましたが、来るぞ来るぞと言われ続けた巨大地震に備えて何十回と大規模な避難訓練に参加したものです。幸いにもまだ起きていませんが。
周期的に起こる事実が知れたのは確かに魅力的ですが、今はそういう従来型の思考は捨てた方がいいんじゃないかと。
純粋に地質の変位から地殻の大規模破壊の時期を予測する方が周期データよりも情報量が豊富だしAI向きなんじゃないかと思います。
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地震の場合は地震計・歪計・傾斜計等を広範囲に設置する必要がありますが、それは進んでいるでしょうしデータの蓄積もあるはずです。
が、AIにしろ何にしろ予知は当分難しいと思います。
実績ないですからね。
緊急地震速報システムは実現までに30年かかりました。
予知はそれより異次元に難しいはず。
最近やっとAI万能みたいな風潮は落ち着きつつありますがAIの歴史も浅い。
変に期待したり先を急がず、長い目で見るべきでしょう。