日本人が捨てるべき「台湾への思い込み」
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日本人のなかには、「外省人」と聞くと嫌悪感を示す人がいる。「あの市長は外省人ですよ」と聞いただけで「そりゃダメだ」と断言する人がいる。しかし、あえて断言するならば、本省人や外省人といったくくりだけでは、もはや判断できない時代になっているのだ。
実際、2014年に立法院を占拠して行われた「ヒマワリ学生運動」でも、多くの外省人の若者たちが参加していた。特に若い世代における融和が続々と進む台湾で、未だにステロタイプを判断基準にして台湾を見ると、現在の高雄における韓國瑜の躍進に違和感を感じるかもしれない。
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李登輝さんの秘書である早川友久さんにご寄稿いただきました。たしかに、小林よしのりさんの『台湾論』の中で描かれた「外省人=悪」のイメージは強烈でしたし、現地で最初に振り分けられたクラスの先生が「本省人を見下すタイプの外省人」だったこともあり、いまだにこのステロタイプは自分の中に根強く残っているように感じます。そうした思い込みを払拭するためにも、草の根の交流を深めていくことが大事なんだろうなと改めて思いました。
注目のコメント
台湾の統一地方選についての記事。とりあえず高雄市長候補についての以下のくだりには笑ったw
> 泡沫候補ゆえの破れかぶれが功を奏したのか、ハゲ頭をシャンプーしながらインタビューに答えたり(略)野党第一党の候補者らしからぬパフォーマンス
若き台湾社会についての以下の部分は日本人としては羨ましくもあるな~。
> 2年前の総統選挙では約130万人が「首投族」として有権者となった。実に有権者の7%だという。こうした若者たちの初めての投票行動が選挙結果を大きく左右したとあって、各候補者とも「首投族」の心を掴もうと躍起になっている。
本記事の見所は、[国民党vs民進党]という二項対立から第3勢力の台頭が進みつつあるという背景に、本省人vs外省人という台湾現代史をずっと貫いてきた省籍問題が変わりつつある状況があるとするところ。台湾史を読んでいると省籍問題は非常に根深いものがあると思うのだけど、これすらも乗り越えつつある台湾社会のたくましさには眩しいものがある。
台湾は面白い!台湾南部在住者(高雄市ではありません)として補足コメントします。
まず、若い世代が外省人本省人を意識することはほぼ皆無という点は同意します。
ただ、留意すべき点として、
1,高雄は元々外部の人を受け入れやすい風土があり、事実歴代市長は全員高雄出身ではありません。
2,そして、韓國瑜氏は確かに軍隊出身の外省人ですが、現在は王金平(前立法院長)などの国民党本土派(本省人の多い派閥)と近い関係にあります。
韓國瑜氏の選挙公約は、接戦が伝えられるようになって以降、農産物の積極的輸出や若者向け起業支援など地に足の着いた政策を中心に打ち出しており、案外悪くない候補者なのかもしれないと最近思いはじめています。
しかし大前提として、相手候補批判ばかりが目立つ今回の選挙戦には、私を含め多くの人が失望しています。
「政局より政策」とよく言われますが、もっと政策について議論してほしいものです…………