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不正を働いたKYBを弁護するわけでは決してありませんが、規制や社会の要請があまりに厳しすぎることによって不正をする他なかった、しかしそれがどういう影響をもたらすか具にみていくと、さほど悪質ではない、というケースが少なくないような気がしています。

その根本的な原因は何だったのか。本日と明日の二回にわたって、過去の不正事例と比較するとともに、KYBのケースをわかりやすくひもといていきたいと思います。
不正が表に出ないのは、自分が働く組織を守りたいということからでしょうけど、その元凶は、その組織でしか生きていけないという思い込みからだと思います。不正と知りながら不正を続ける毎日からは、生きがいは生まれません。「人生は自作自演のドラマ」です。もっと生きがいのある人生シナリオに変えていくのは自分しかありません。
KYBのダンパー不正についてのまとめです。他事例含めた不正の共通点として、以下三点挙げられています。
①高すぎる性能や利益目標
②製造と検査の独立性の欠如
③内部統制・通報制度の不備

なぜ①のような無理のある性能目標が設定され、②・③のような構造的な問題が放置されたのか?第2弾ではその真因に切り込んで頂きたいと思います。
個人的には、問題が発覚・改善されなかった背景にある組織風土やマネジメントの問題については把握しておきたいです。役員・マネジャーとして、同じ過ちを犯したくないからです。
過去の他の不正も含めて要因は「開発・技術力不足」

顧客からの要求性能が出せないから性能にゲタを履かせるのか?
そもそも、技術的に可能な事を超える性能を要求されていたのか?

内部統制やら検査組織の独立性を論ずる前に、「日本メーカーの体質」について考えてはどうだろう?
日本のメーカー、特にサプライヤーは顧客に対して「No」と言えない。
だから、出来ないことも「頑張り」と「根性」で乗り切ろうとする体質がある。

常に親からテストで満点を取るように期待されている子供が、頑張りの限界に来た時にする事はカンニング。
安全性に問題ないから少しぐらいいいじゃないかー。不正に手を染めたメーカー側には、このような意識が根底にあるような気がします。各社の謝罪会見を見ても、どこか本気で謝っているように感じられないのもそのためなのかもしれません。

私事ですが、10年ほど前、購入予定だったマンションがJIS規格に適合しないコンクリートを使用していたことが判明。入居1ヶ月前に急きょ契約解除を余儀なくされ、企業不正に巻き込まれて大変な目に遭った経験があるだけに、一連のデータ改ざん問題がどうしても他人事には思えません
近年、名門といわれる製造業において、残念な不正が相次いで発覚しています。その根源にある、いくつかの共通点について安岡先生は指摘されています。組織に所属する人間として、心に刻みたいと思います。

ちなみに安岡先生が、問題発覚後のガバナンスの構築の仕方がもっとも良いとおっしゃっていたのは、「東芝」でした。
ダンパーの検査不正と建物全体の免震制振性能は分けて考えないとおかしな事になります。

・建物の免震制振性能はダンパーだけが担保しているわけではない。設計時安全率もかけている
・ダンパーの検査不正は納入契約違反

建物側の性能が安全率の中に入っていて問題ないなら、そこははっきりさせましょう。

その上で、KYBが施主や納入先にどの様に補償するのか、と言う話だと思います。

不正だから即全交換、と言うのは冷静さを欠いた話のように感じます。
KYBは旧社名のカヤバ工業。カヤバを略してKYBを製品ブランドとして使っていたが、個人的にはカヤバと今でも読んでしまう。

幾つか。
個々の建物ごとにオーダーメイドとはあるが、ある程度はフォーミュラはあると思う。一個一個を完全特注で作っていると、そもそも経済性が合わないので、要求性能やサイズに基づいて部品を組み合わせて、組み合わせた結果が個々に違ってくるタイプの「オーダーメイド」のはず。
そのなかで、そもそもダンパーは、動いた時に伸縮して揺れを吸収するもの。伸縮するためには大きい部品と小さい部品を組み合わせて、わずかな隙間をオイルシールでコントロールする必要がある。その微妙な組み合わせ・調整で特性が変わるものなのだと思う(本件受けての開示資料で検査工程やそこでダメだった場合に再度調整をするといった本来のプロセスが書かれている)。

あと、免振と制震で交換しやすさが違う、と。
免振ゴム不正があった東洋ゴムは、ここ3年ほどで1500億円の特損を計上した。それは建物の根底部分に直着けしているからという理解。ダンパーについては免振はその脇の部品で直着けではないから交換しやすいはず。制震についても、記事にある絵のように構造鉄骨の一部の部分としてつけていることが多いと思う。その場合には、壁まで変えずとも交換中は補強をして取り換えられるケースが多いのではないかと思うのだが、実際のところどうなのだろう?(耐震規制で後付けしているケースもあり、後付けできるということは交換もある程度できると思う)
今朝は、KYBの補償関連の費用が1000億円超になるのではとのアナリストの見方も報じられています。
https://newspicks.com/news/3441826

ちなみに、昨日発表された2018年9月中間決算では「交換する装置の製造費や工賃として144億円を損失計上したため、最終損益は119億円の赤字となり、中間期として過去最大」となったと発表しています。
https://newspicks.com/news/3441130

今後費用が膨らめば企業の存続に繋がりかねないと思います。
記事についていろいろとありますが、出所を記して記載されているし、なかなかリアルを理解して書くには難しいことわかるのでやめておきます。

ただ、「一本当たり製造に7時間かかることも。製品が不適合となると、さらに追加で3〜5時間かかる。」(記事引用)だから手間のかかる製品だった、とは間違いです。

メーカーで類似な特性を持つ製品であれば、1週間とか、3ヶ月とか、6ヶ月とか普通にあります。

当然手直しが発生し、膨大な工数が必要となりますが、きちんと対応して製造しています。

私が経験してきた事実です。

何が違うかを定性的に感じるところとしては、メーカーとしてのプライド、つまり組織文化、のように製造業専門の経営コンサルをしていると感じています。

機能的な要因としてはマーケティング力の不足、戦略と機能別組織の乖離、マネジメントなど、製造や品質管理は結果が現れる部門なだけであり、真因は別なところにあると思っています。

もし、「自社は大丈夫だろうか」と思う経営者がいたとしたら、1日予定を空けて、作業着を着て、検査工程で作業をすることをお勧めします。

「それは現場に任せている」という企業はかなり危険かもしれませんね。
この連載について
今、知りたい注目のニュースの真相から全体像まで、やさしく徹底解説。プロピッカーや有識者による対談、オピニオン寄稿、直撃インタビューなどでお届けする、NewsPicks編集部のオリジナルニュース連載。