発電しながら空を飛ぶ、ハイブリッド飛行機を米企業が開発中
コメント
注目のコメント
レンジエクステンダーの発想ですね。
発電機は飛行制御のための出力要求を気にせず、定格出力で効率的発電に専念するので、燃費が良いと。
搭載するエネルギー源のエネルギー密度が高ければ、必要なエネルギー容量に対して軽量化できる。つまりペイロードを多く確保できる。
自動車より航空機の方が、航続距離や時間に対しての感度が高いのでしょうね。
「電池乗せて50kg重くなった」
というとき、自動車なら商品になりますが、小型飛行モビリティだと飛べなくなる場合もありそうです。
燃料タンクに化石燃料積んでエンジンで出力を得る場合、燃料消費につれて機体重量を軽くできるメリットもある。充電量の切れたバッテリーは重り以外の何者でもないですからね…。最適なハイブリッド航空機はどのようなものであるのか?複合領域最適設計(MDO, Multidisciplinary Design Optimization)で求めましょう.航空機の設計は,流体,構造・材料,推進,誘導制御の多分野融合が必須であり,さらにある与えられたミッションを最も効率的(エネルギー最小,飛行時間最小など)に達成する機体を最適化技術を使って求める必要があります.とくに,電動航空機など,成立するかどうか,ギリギリのところに存在しているシステムは,MDOを使って最適設計をしてやらないと解が求まらない.ターボジェットにはターボジェットの,電動航空機には電動航空機の異なる最適なシステムがあるはずです.ハイブリッド航空機のMDOは興味深いです.原動機のハイブリッドの様式も含め,機体形状,飛行方式(軌道)の統合最適設計.ホットな研究分野でもあります.
すでにZunumのアイデアは記事になって久しいですが、発電するための補助エンジンについてフランスのサフランのヘリコプター用のエンジンを利用することが決まったとのことで、サフラン側からプレスリリースが出ています。これに関連した記事であるようです。
https://www.safran-helicopter-engines.com/media/zunum-aero-and-safran-helicopter-engines-join-forces-deliver-electric-commercial-aircraft-unparalleled-efficiency-20181004
離陸の時はパワーが必要ですからおそらく全力で発電、ないしはバッテリーからも電力の供給を受ける必要があるかもしれませんが、巡航ではバッテリーに充電しながら発電の割合を落として飛行することも可能なのかもしれません。降下は、そもそも落っこちるわけですからあまりエネルギーは必要ありません。旅客機でもほとんどアイドリングしかしていません。この部分は100%バッテリー飛行とすることが可能なのでしょう。
最終的にどれだけ燃費が抑えられるか、というのがみどころですが、とりあえずは一人当たりの燃費が悪い、10人乗り前後の小型機について、現在の737並みに持っていくのが目標ということです。たしかにそうなれば現在日本でも問題となっている遠隔地や離島を結ぶ、小型機を運航する航空会社の経営を大きく改善することができるかもしれません。本当にそうなるかがポイントですが、実現すれば景色は随分変わります。