色の変化はどう起こる? 紅葉するメカニズム
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注目のコメント
今年もシーズンが近づいて来ましたね。
あの濃い赤を満足行く構図で撮るのがなかなか難しくて、混むと分かっててもつい毎年出かけてしまうのです。
紅葉スポットにはカメラマンが多くいるので、話しかけてみると思わぬ情報が聞けたりして楽しいですよ。
紅葉の仕組みについて分かりやすい記事でした。ウェザーニュースはこういうところに本気出してくれるから好きです。
せっかくなので用語の補足説明など。
植物の発色に関わる分子は、下記の4つでおおよそ説明できます。
・カロテノイド(黄、赤)
・クロロフィル(緑)
・ベタレイン(黄色、赤、紫など)
・フラボノイド(黄色、赤、紫、青)
よく聞くアントシアニンというのは、上記のうちフラボノイドの仲間です。さらにこのアントシアニンというのも実は集合名詞で、基本骨格である「アントシアニジン」という分子に様々な糖類が結合した物質を総称してこう呼びます。さらにこのアントシアニジンの生合成経路をたどっていくとアミノ酸のフェニルアラニンが出発原料であると分かっています。だから芳香族が入っているんですね。
アントシアニジン自体の種類は、分子内の水酸基、メチル基などの修飾位置によって複数の形が存在しますがさほど多くなく、植物がよく利用しているのは精々6種類くらいです。
一方、これが修飾された姿のアントシアニンは600種類ほども存在すると言われます。未発見のものも多いと思われ、研究ネタが尽きません。
と国立科学博物館の岩科先生が幸せそうに語っておられたのを聴いたことがあります。
良いことです。色素たのしい。
◆紅葉の仕組み(特に赤色)についてのまとめ
・寒くなると、葉と枝の間で栄養(糖類)が遮断される
・葉っぱの中の糖類の濃度が高くなり、アントシアニジンと糖が結合して、アントシアニンができる
・赤くてきれい
(※紅葉に関係する色素はアントシアニン、つまりアントシアニジンに糖類が結合したものですので、記事中の「糖類に"タンパク質"が結合したもの」は誤りです)
◆結論
そうだ、京都行こう
<追記>
文意が分かりづらいところがありましたので修正しました。アントシアニンにより朱に染まる紅葉。記事にあるように昼夜の温度差が大きいと美しいとされています。
花や果実が赤や黄に色づくのは昆虫や鳥を呼び寄せるためですが、葉が色づいて人を呼び寄せても、植物にとっては何も利点がありません。しかし、アントシアニンは紫外線から細胞を守ったり、水分不足や凍結を防いだり・とその機能効果は多様。野鳥や小動物を捕まえるわけではないけど「紅葉狩り」という言葉は言い得て妙だな〜と感じます。「科学の眼鏡で世界を見ると」
https://newspicks.com/news/3391136
色素含めた科学は楽しい!皆様、有難う御座います~