ソフトバンクのファンドに90億ドル、IPO幹事行など融資確約
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再掲 https://newspicks.com/news/3299138/
記事のような融資を、リレーションシップ・レンディングと言います。
リレーションシップ・レンディングについて、例えば、無担保・長期のコミットメントライン(いつでも引き出し可能な融資)を提供するバンクは、リスクをとって発行体を支援しようとする姿勢が明確です。リスクをとっての支援姿勢は、可愛く映ります。
コモディティの商品を売る場合には、商売の獲得有無は、クライアントが自分たちを好きか嫌いかで決まります。成熟した通信業界でのIPO引受業務は、差別化要因が少なく、コモディティに近いです。すなわち、証券会社はどこも可愛く行くことが戦略上重要です。
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ちなみに、リレーションシップ・レンディングというのは、日本だけでなく、米国でもありますビジョンファンドが1兆円を新たに出資ではなくて融資によって調達すると、しかも調達元は子会社上場の主幹事団からである、というニュース。
コンフリクトがあり米国では原則禁止の親子上場を行う通信子会社ソフトバンク、しかも「主幹事団にしてあげるから、ファンドに数千億融資しろ」という条件を付すという、相変わらず商魂が超人レベル。
また重要なのは、ビジョンファンドがこれまでのサウジPIFらからLP出資で集めてきたスキームとは異なり融資とのこと、細かいスキームにもよるがこれで、ファンドの性質がレバレッジドファンド、ヘッジファンド的に変容する可能性がある。ARM買収の際のブリッジローンの融資など、みずほがかなりソフトバンクには食い込んでいた印象だが、今回は筆頭で出てきているのが野村とGS、そしてみずほ・Deutsche・SMBCも出てきている。
他社はより食い込もうとしていると思うし、今後の案件でどの金融機関がより多く出てくるか含めてみたい。