この連載について
NewsPicks編集部のオリジナルニュース連載。いま知りたい注目ニュースを、わかりやすい解説や当事者インタビューなどでお届けする。
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国内大手通信会社のソフトバンクを中心に、Yahoo!・LINEなどを展開するZホールディングスなどを子会社に持つ。持分法適用会社には中国ECサイト最大手のアリババなどがある。
業種
プライベート・エクイティ
時価総額
13.2 兆円
業績
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ムハンマド王太子は自分の気に入らないことを言った国には喧嘩を売ってきました。カナダとまで対立し、カタールは経済封鎖し、イエメンに至っては、何の利益になるのかわからない戦争を仕掛けて何万という単位で人を殺しています。国内でも王族や企業家を長期に渡り拉致監禁し、彼らの所有する企業や資産を差し出させました。駄々っ子のようなものですが、彼の支持基盤はまさに崩れ去ろうとしており、特に中枢にある王族からの突き上げが予想され、ムハンマド王太子をやめさせなければ、サルマーン国王の地位も危うくなりかねないでしょう。
ムハンマド王太子が30歳にしてこのような人間になってしまったのは、無論、絶対王政と石油による資産、教養や人権を重視しない社会、というのが大前提としてあるのですが、直接的に悪いのは、取り巻きたちが国内外のコンサルタントたちと一緒になっておだてたのに乗せられ、「偉大な改革者」というイメージにとりつかれてしまったことでしょう。王太子とソフトバンクの間に立っているヤーセル・アッ=ルマイヤーンという人物は、そういった取り巻きたちの典型であり、Uberから莫大な資金を提供されて、サウディアラビアでの女性による自動車運転解禁を働きかけた人物でもあります。
投資の意思決定を行う投資委員会のメンバーには孫会長とラジーブ・ミスラだけが公表されていますが、サウジのPIFからも出ていると言われます。
果たして2号ファンドレイズの直前における今回の事件によって、孫会長は投資マネーの“弾切れ”を起こすのかどうか。かたや世界的ユニコーンブームの沈静化が取り沙汰される中で、今回の事件がどう影響していくか、いずれにしても行方が注目されます。
経済面の目下の焦点は、この疑惑によって「改革派」と目されてきたムハンマド皇太子の求心力の低下と彼が進めて来た国家改造計画Vision 2030の行方、さらには皇太子が出資してきたソフトバンク・ビジョン・ファンドにどのような影響が及ぶか。
最近、ソフトバンク・ビジョン・ファンドはシリコンバレーでも存在感を増しており、これを通じて多くの企業にサウジマネーが流れ込んできました。
少なくとも表向きは「良心」を信条としてきたシリコンバレーが、この事件を契機にどう反応するか、注目です。
https://newspicks.com/news/3384128?ref=notification
民族や宗教の違いなどによって、テロや紛争が絶えない中東。多くの人の命が、日本と比べると安全とは言えないような状況にさらされています。でも日本にいると、自分ごととして考えにくいニュースです。だからこそ、どうやったら自分ごととしてより多くの人に考えてもらえる記事にできるか、を考えたりします。
数年前に起きた「イスラム国」による、日本人ジャーナリストの殺害。その時には、シリアから日本にどんなものが入ってきているのかをジェトロのデータを調べたのですが、当時「アレッポの石鹸」が輸入されているという事実が出てきたくらいで、日本の消費者からするとやっぱり縁遠い国なんだなと思った記憶も。。。
でも今回のサウジアラビアは、全然事情が変わってくるのです。日本の大手企業ソフトバンクと関係が深い。そして、彼らが投資をしているアメリカ、中国、インドなどのスタートアップに影響してくる可能性があります。今後の動向に注目です。
ビジョンファンドはUber、Didi(運営会社のXiaoju Kuaizhi)、Cruiseなど配車アプリ系や、ARM・Nvidiaといった自動運転に関わる半導体領域も手掛ける会社への出資が多い。1000億ドルのうち下記のWikipediaの記載などをベースにすると約400億ドルが自動車に関わる領域ではないかと思っている。
http://bit.ly/2QSXKJD
<追記>下記のソフトバンクのHPをみると、Uber・Cruiseはリストには見当たらない。Didi(Xiaoju Kuaizhi)はデルタファンド。
https://group.softbank/corp/irinfo/financials/results/segments/svf/
<追記終>
併せて気になっているのが、先日発表されたトヨタとの連携。下記でコメントしたが、大々的に発表したものの様子見という印象。
トヨタは資金力は極めて大きい。豊田社長の下で企業としてもオープン化を進めているという印象。いざ、何らかの理由でサウジからの資金が切れたら、それがトヨタに変わったりしないだろうか?サウジからコミットメントはもらっているだろうが、米国としてサウジからの資金になんらか制限を設けるといった事態が発生するのが最悪のケース(そしてビジョンファンドの動きを憎しと思っている人も、これだけ規模が大きくなればいても全く驚かないし、ロビイングがあっても驚かない)。
https://newspicks.com/news/3361611
根拠がない、あくまで妄想。
だけど、モビリティが変わるなかで、お金の出し手とか、最近の動向・方針を考えると、どういった主体がどう動く可能性があるかは、一考の価値があると思う。
あと、サウジのVision 2030は、マッキンゼーが主導したといわれている。
https://mck.co/2Ae9Ckd
ビジョンファンドとしては資金のソーシングを分散する必要が強まりましたね。
1点、本旨ではないマイナーポイントですが、「政商」という孫さんが一番嫌うであろうフレーズをわざわざ選ばなくてもよいのに、とは思います。バナー画像の写真で目玉に火をつけられるよりも、こちらの方がよほど嫌でしょう。