次世代ホテルプロデューサー龍崎翔子に学ぶ、共感型コンテンツの作り方
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注目のコメント
「The Ryokan Tokyo」の運営もしていただいてる、新進気鋭のホテルプロデューサー龍崎さんの記事。
先日の、「The Ryokan Tokyo」積ん読パックも素晴らしかった…!
星野リゾートの、星野社長もおっしゃっていたが、ホテル産業とは、「半分ハード産業、半分ソフト産業」。
ハードはローンチしたその日から、どんどん古くなるが、ソフトでアップデートすることができる、と。
「The Ryokan Tokyo」は、バブル時代に建てられた企業保養所がハードです。バブル時代の建物は大抵ゴージャスなつくり、そして、湯河原だから温泉の泉質は確かで、源泉掛け流しの宿。そこをリノベーションして、ハードもアップデート。
積ん読パック、ですが、湯河原という地は、もともと文豪たちがお籠りして執筆していた場所。たくさん著名な作家のいる歴史。そんな土地の歴史にも絡めているあたりさすがです。近年、ミレニアル世代の心を鷲掴みにしているのが、「ライフスタイル系」と呼ばれるホテルです。
その代表格は、シアトルで生まれたエースホテル(Ace Hotel)。古い建築をリノベーションし、地域のクリエイターたちとコラボしながら独自の世界観を作ることによって多くの観光客を引き寄せています。
開放感のあるロビーは宿泊客でなくとも利用することができ、その多くの利用者がInstagramなどで投稿してくれるので、ホテル側にとっても「無料で」大きな広告効果が得られているといいます。
現在はポートランドやシカゴ、ロサンゼルス、ニューヨーク、ロンドンなど世界9カ所に構えていますが、2019年には京都に進出することが決まっており、大注目されています。
設計は世界的建築家の隈研吾さんです。既にイメージ図が公開されていますが、一体どんなホテルになるのか、とても楽しみです。
このエースホテルが現在のホテルトレンドに大きな影響を及ぼしていて、日本国内では渋谷にできた「TRUNK」や「hotel koe tokyo」などもライフスタイル系ホテルの流れを汲むものです。
龍崎さんも、以前雑誌のインタビューで「現在ホテルプロデュースに関わる人は、好むと好まざるとエースホテルのことを意識しているし、間違いなくその影響を受けている」と話していました。
でも彼女の「HOTEL SHE」は、独自のセンスでさらにおもしろく発展させている印象。素晴らしいです。私も旅館屋の息子なんで、宿泊には思い入れもあります(笑)
一方で、小売り側として龍崎さんの取り組みを見ると、デジタル時代になり「業界の壁のメルト」が起きていると感じます。
デジタルツールでの事前のコンテンツから、実体験に至るまでの「期待値の設計」、選択→購入→使用(体験)の「顧客時間の設計」は、宿泊、飲食、小売り業など、あらゆる業界において必要なこと。
これもまた、小売りでのECプラットフォーマーとブランドの関係と同様で、エアビーなどで宿泊コストのハードルが下がる中で、それぞれの旅館やホテルは「わざわざ選んでもらう」必要がでてきます。ここのチャレンジにはいろんな学びが含まれていますし、私もぜひ宿泊してみたいです。