この連載について
ジャック・マーが創業したアリババは、デジタル空間を飛び越えて、あらゆる小売り、娯楽、金融、物流、製造業を呑み込む「巨人」になっている。その衝撃の最新レポートをお届けする。
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Alibaba is the world's largest online and mobile commerce company as measured by gross merchandise volume.
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では昔からあるそれがなぜ進んでいないのか、その理由は技術ではありません。ニーズがさして無いからです。それをやって儲かるなら、それを追及できる技術は少し前からあります。事実、自動車では色、パーツ等の選択は可能です。しかしそれ以上デザインから自分で考えるとか、滅多にない色を欲しがるユーザはほとんどいません。
消費者とは怠惰なもので、わざわざ自分が欲しいタイプを考えるなど面倒くさい、そもそもその発想すらない、呈示されたいくつかの選択肢から買いたいのが消費者心理です。選択肢が多い事すら戸惑う。
ゆえにこの話は、消費者側のニーズへの対応の話ではなくて、SKU毎に生産ラインをフルに変えずに最も効率的に組み替える技術関する生産者側の技術革新の話と捉えるべきだろうと思います。
アリババはネット企業なので、工場は持っていません。しかし6億人のユーザーのニーズを非常によく知っており、そこからどんな商品が求められているか、はたまた生産されるべきかを熟知できる立場にあるのでしょう。
アマゾンも、ファッションや衣料の分野で、実はオンデマンド生産をするための特許をいろいろ取得していることは有名です。製造業は作り手からではなく、消費者から始まる時代になるーー。その未来を、アリババのチーフサイエンティストに語り尽くしてもらいました。ぜひご一読ください。
B2C(プロダクトアウト)ではなくC2B(マーケットイン)モデルのコマースを実現するためにデータを活用。伸縮自在の生産ラインを考えているそうです。そこで鍵となるのが人工知能ソリューション「マニュファクチャリング・ブレイン」。
未来の都市計画・都市運営にもアリババは参画しています。それが「シティブレイン」。住みやすい都市づくりにデータを活用しています。
データ活用のベースはアリババのクラウドサービスです。アリババグループはデータを販売しようとしているのではなく、データを活用して新しいビジネスを生み出そうとしている。データは顧客ものであり、アリババのものではないというというミン・ワンリー博士の倫理観もすばらしい。
本記事の話は私のような素人が考えるような1つずつカスタマイズされた製品が簡単に製造できるようになったわけではないものの、データを使うことで調整しやすいパラメーターを最適化することで少しずつマスカスタマイゼーション化に近づいて行っている(というか少なくとも各種の効率改善には繋がっている)という感じでしょうか。
今まで扱ってきたのと異なるデータ量で面白いインプリケーションがリアルタイムで出せれば大きな構造変革を伴わなくても大幅な改善ができる、と理解しましたが、あってるかな。
「マニュファクチャリング・ブレイン」では原理配分などの作業工程を効率化に効くようですが、「人によるブレを最小化」に働くようになると、さらに良さそうです。
「…あらゆる商品を構成するパーツや素材が、極めて細かい粒度で「分解」されている…」
「最小単位に分解されたパーツや素材を、個人の欲しがるものに応じて、オンデマンドで組み合わせれば「究極のカスタム製品」が生まれます…」
あと、自身がスーツをオーダーしたときを例に考えると、C側、買う側に、オーダーのためのリテラシー、判断軸が求められることも忘れてはいけないと感じます。
無数にあるボタンのサンプルを並べられて、「どれにします?」と聞かれたとき、自分なりに選ぶ基準の必要性を感じたものです。
買う側が面倒に感じないインターフェースで作る側を最適化していく…そんな未来を妄想します…
パーソナライズすべきサービスとして服がありますが、iPhoneの色などはカスタマイズされてもあまり価値が無いと思います。本質的な価値、そこにパーソナライズが入ることとにより価値が飛躍的に上がるオプションは何か?を考えるとその必要性が見えてくると思います。
「5分間で2000枚の衣服を作ることより、5分間で2000種類の衣服を作ることが重要な時代になる」
人事戦略を考える上での基本的な学問は、脳科学と心理学。
人間の心理を考えるという観点、マーケティングは人事と共通点が多い。
カスタマイズすれば当たるという考え方は、『顧客自分の欲しいモノを知っている』という前提が必要。
もちろん、自分の欲しいモノを理解している人間はほとんどいない。
ということで、本件記事の生産ラインは費用に対してリターンは大きくないだろう。
人はモノを欲しがっているのではなく、モノが実現するベネフィットを買っているに過ぎないのです。