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そんなコンサルタントのキャリア戦略について『転職の思考法』の理論をベースに僭越ながらまとめて頂きました。
コンサルはなぜか「本当に優秀な奴はコンサルなんて選ばない」と起業家の方などからマウントを取られることも多い業界です。実際、私自身も、数多くの世界や日本を代表するトップランナーの方(世界で一番出世した日本人、30歳までに上場した起業家たち、世界的に有名な科学者など)と話してきましたが、たしかに本当にずば抜けた人はどこかコンサルタントのイメージとは違うというのはあると感じます。
とはいいつつ「では、優秀な人が少ないのか?」と言われるとそんなことは全くなく、むしろバランスのとれた優秀で聡明な方が多いとも感じます。現実、どの転職エージェントに聞いても「市場価値は高い」となります。つまり「期待値の平均は高い」ということです。
一方で大手コンサルが採用人数を増やすなど、コモディティ化する流れは今後加速していく。だったらどうすればいいのか?それを『転職の思考法』の理論をベースにまとめてもらいました。
佐藤さんありがとうございました!
※ちなみに文中で業界の生産性が高い、とありますが、正確にはボラティリティが大きい、の方が正確かと思います
キャリアを考える上で一番重要なのは長期的なロードマップを描けるか否かです。これはコンサルタントに限った事ではないのですが、特にコンサルタントの場合、次の転職までの期間が短いので、通常の転職者よりきちんとした軸が必要になります。コンサルタントの次のキャリアはコンサルタントが3割くらいかもしれませんが、10年後、20年後にどんなキャリアを歩んでいるのかを皆さんに教えてあげて欲しいです。パートナークラスになると、競合他社に知り合いだらけななります。これは、一生懸命人脈創りをしたからではなく、あるセグメントからしか業界をリードするポジションになれていないからです。
人生100年時代。コンサルタントのキャリアをどう展開していくのかを考えた上で業界にこないと、まずボロボロにされます。それは優秀な人が多いからではなく、プライドが無駄に高い大学受験まで負け知らずの人が多いからです。だから見栄だけで業界にくると叩き潰されます。僕が一番嫌いでくだらないなぁと思うコンサル業界の姿です。
コンサルタントは、普通の仕事より、よりクライアントを見る努力をしなければなりません。当たり前と思われるかもしれませんが、コンサル業界は、意外と内向きの政治がうごめいています。見栄のために昇進にこだわりすぎるとクライアントが見えなくなります。残念ながらクライアントに視点を置けているコンサルタントは激減しています。
私はは昇進よりあくまでクライアント目線でコンサルタントを貫いてきました。私の見栄はコンサルタントとしてクライアントをワクワクさせたり驚かせたりすること、そこから生まれる強い絆、それがコンサルタントの価値だと信じてきました。
まだ若いコンサルタントだった頃、今でも尊敬するコンサルタント(当時、アンダーセンのパートナー)が言った問いかけが、のちのコンサルタント人生に大きな影響を及ぼしました。
“お前はクライアントと泣いて抱き合った事はあるか?”
現役コンサルタントの方以外にも「今のままでいいのか?」と思うすべての人に是非読んでいただきたい記事です。もちろん、就活生も。
ちなみに北野さんと、プロピッカーで産業医の大室正志さんと私とで鼎談させて頂きました記事は
https://newspicks.com/news/3265553?ref=user_182358
にございます。
最後に特集を最後までお読みくださりました読者の皆様、取材にご協力くださりました皆様、本当にありがとうございました
記事に触れられていない身も蓋もない話をすると、『大企業(大手コンサル会社への業界内転職を含む)vs ベンチャー/スタートアップへの転出の構図』は、エコノミクスから説明できます。
大企業での仕事は、投資適格の確定利付債券を買うようなもので、その投資はリスクが低く、利回り(キャッシュの給料)は将来に亘って想定可能です。ネームのある大企業にはプロセス管理型エリートが放っておいても数多く集うので、供給超過により報酬水準は低く、アップサイドの源泉である株式報酬は僅少かゼロです。このとき、アップサイドは資本家と一部の経営者が享受します。
一方のベンチャー/スタートアップは、まだPL収益があまり上がっていないケースが多く、キャッシュでの給料は低めのところが多いです。ここで市場原理が働き、リスクとリターンを補正するべく、株式報酬(ストックオプションなど)が付いてきます。まとめると、アーリーステージはいつ倒産するも知れない未上場株への投資そのもので、レイトステージは一部エクイティへの参加権の付いたジャンク債のようなものです。株式のアップサイド(の一部)を株主と分け合い、Compensateされます。
すなわち、リスクを取れない方は大企業への、ハイリスクハイリターンの愛好者はベンチャー/スタートアップへ
マネージャーまたはそれに近い立場の仕事はプロジェクトを「なんとかする」ことだと思っていて、この「なんとかする」経験をしたかどうかで積み重なるものは違うと思います。私の周りでは、マネージャーまではやりなさい、と言う人が多いです。(ランクとしてのマネージャーに特に意味はなく「なんとかする」経験をたくさん積みなさい、ということです)
この経験がまだ無い人は、ポストコンサルというよりは「ポストコンサル見習い」と捉える方が近く、記事にある通りポテンシャル採用枠としては素晴らしいと思います。
一方でスキルの差別化が厳しくなっているのも事実で、「なんとかする」力ではない部分でコンサルタントが自分の資産を磨くのは大変だとも感じます。
転職先の3 3 3 1の法則って初めて聞きましたが、ファームによって色は違いそう。我々はベンチャー系の割合が多いのですが、ここで言えば「夏休みの宿題系」なんだと思いますし、自由であることを望む人が多い、ということの裏返しでもあります
パートナー企業の中に、自分にも社員にも厳しくストイックな社長なのに、社員が社長の理念と考え方に共感して尊敬していて、「会社や仕事内容は好きじゃないけど、社長の下で働きたいから働いている」という会社があります。
すごくやりがいがある会社なんだということが伝わりました。
この会社の社長は、山口氏のいう、”経営=「アート」&「サイエンス」&「クラフト」の混合”を実践されている方なんだと思います。
ここに書いてないコンサルキャリアでオススメは起業・独立です。
「ソースは俺」で恐縮ですが、コンサル的アプローチでも十分新しいサービスを作ることはできるし、そうでなくてもコンサルとして独立するだけでもとても貴重な経験になります。
本文中にもプロジェクトマネジメントの経験が重要というような記載が有りますが、同じことをするにもトップとしてそれを行うかサラリーマンとして行うかは得られるものの質と量は全く異なると思っています。また、トップファームのパートナーやMDであってもサラリーマンであることはかわりなく、クライアント経営者が腹を割って話すことは少ないように感じています。そこがこの仕事の醍醐味だと私は思っているのでそれを経験しないのはもったいないと感じてしまいます。
独立あるあるの、大きな仕事には関われない問題も今や過去の話です。上場会社でも小規模ファームにじゃんじゃん仕事頼んでます。
優秀なコンサルタントであればフリーランス的に独立することも少数のファームを作ることも簡単で、サラリーマンに戻ることも本人の意識次第でできます。つまりキャリアの決定要因が外的要因ではないのでリスクをコントールできるということです。
記事では一般論と同じく「ベンチャーはリスクが高い」とありますが、そんなことはないしコンサルバックグラウンドであれば特にノーリスクなんですけどね。中々伝わらないです。