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それから次第にコンサル業界が変わっていってしまった。それが本当に悲しい。当時、有名なパートナーが、アンダーセンはジュラシックパークだ!とコンサルタントの個性を表現しました。また、そんな時代になって欲しいと心から思っています。
昨日、「コンサルタントは芸人」という言及が記事にありましたが、そういえば一番最初にこのフレーズを聞いたのはエリックさんからでした。
https://newspicks.com/news/3349977/
エリックさんと初めてお会いしたのは私が大学3年生の時。就職活動中に飲みの場でお会いしたのですが、堅っ苦しいコンサルタント像と違い、随分とオープンで飄々とした人だな〜というのが最初の印象でした。ユーモアの中にエスプリや自虐、はっとする見識を包み込み、話を聞いていて楽しいんですね。まさに「人たらし」。以来の飲み友達です。
「ビジネス×アート」について批判的な言及がありますが、エリックさんはTMネットワークのバックバンドもやっていたガチな元ミュージシャン。思われるところがあるのでしょうね。
字面にすると厳しくも聞こえますが、ご本人はいたって腰が低い人物です。初めて会った頃、何者でもない一回り以上も年下の学生であった私に対しても全く偉ぶらず、親身に接してくれる優しい兄貴でしたが、この歳になると「後世畏るべし」の意味をリアリティを持って感じるもので、時間が経つと後輩がもの凄い勢いで実力をつけたり、大出世するのを見るにつけ、低姿勢もまたひとつの処世術だったんだなと思いますし、そういうところは見習わねばと思う次第です。
少々、飲み友達を持ち上げすぎた感がありますが、普段はおもろい酔っ払いオヤジです。
あとすごくシンプルに、コンサルティングファームの方より、スタートアップの人の方がビジネスのことよく調べてて、勉強してるんですよね。
たとえば、20代のコンサルの方に「最近すごくイケてる事業ってなにがあると思う?」と聞いたら、Amazonなどの既に大成功しているサービスを挙げますが、スタートアップの人は「誰も知らないような面白いサービス」を挙げます。
つまりは「サイエンス」面でも、イノベーターとしては、単純に勉強不足なのかなー?と思いました。
ただ総じて面白かったです!
結局デジタルトランスフォーメーションは常時接続を前提とするので、接点データの活用によるエクスペリエンス指向ビジネスになり、
結果以下みたいな対応が求められると思っています。
https://newspicks.com/news/3257448/
これ特に痛快でした。
「クリエイティブを理解できない経営層だらけのコンサル会社では、自社ですら、デジタル・トランスフォーメーションが出来ていません。それで、クライアントにアドバイス出来ると思うのは、滑稽です。」
これらのコンサルの存在価値はロジカルシンキングの強さ。この武器で、見える限りの領域のデータをプロセスするのが仕事なので、基本は人よりロジカルシンキングが強い、パワポ描くのが上手い人である。だから社内説得には重宝され「頭いいですね」と褒められる。
一方でコンサルになるような人は真面目で成績が良い人が多く、元が純粋。「頭いい」って言われて素直に信じて、自分は何に対しても能力あると思っちゃう。けど本当にプロとして勝負出来る武器は実は削ぎ落とすとパワポ書きとロジカルシンキングだけである。
でも、ロジカルに詰められ、それを紙に落とせるのは本当に凄いところなのだ!ただ、その為には偉大な各分野の素人であることが大事。実は限られた情報からだけプロセスする事で凄い結論が出るのだから。
クリエイティブな発想に不可欠なのはメタ認知とその分野に関する深くて広い知識。でもコンサルタントはまずメタ認知をなるべく切って、今ある情報からロジカルにプロセスすることで飛躍の発想を生もうとする。どちらがどうといういうことではなく、発想が逆。クリエイティブな発想に関して苦手な人が多い上に、使わないように教育されてる。
でも、コンサルは頭いい、自分は出来るはずだ!と思い込んでる人が多いから、いざクリエイティブに考えろと言われると、「自分は出来る!」と思う結果、素人考えの「クリエイティブは思いつき、右脳だ!」となるなぁというのをたくさん見てきた。
“「いやいや、発想とは、左脳的発想を超えたところから生まれるのであり、ただの思いつきではない」と言いたい。
ロジックがその人の体に身に付いているぐらいになって初めて、ものをクリエイトする資格ができるのです。“
なので、デザイン思考やマーケティングは、人を選んで業務を頼んだ方がずっといいよね。
なお、このインタビューで取り上げられているいろんな要素は多かれ少なかれどのコンサルでも当てはまると思うんだけど、軽重を決めるいくつかのレバーはある。例えば全体に効く強いドライバーには
ー日本オフィスの癖
があげられるし、要素の軽重は
ーコンサルティング・ファームごとの癖
で要素によって凄かったり酷かったりすると思う。
そうなんですよ。まことにもったいない。時に足かせにもなりますが、歴史は無形の資産です。外からパッと入る時にいきなり否定する人もいますが、なぜ今このビジネスが成り立っているのか、深く考えることが大事だと思います。それが先人への尊敬につながります。
40年の歴史を持つ専門雑誌に入ってデジタル化、動画化の新ビジネスを立ち上げにきていますが、ネット専業やGAFAにはない価値はまさしく先人の積み重ねの理解が1番大事だと痛感しています。
きわどいコンサル業界の実情だけではなく、きっちりと、コンサルタントがその能力を全開にして発揮するための方法論も提示しています。
「クライアントのパートナーとして、経営の相談を受けるコンサルタント」(つまりは昔ながらのコンサルティングの王道)はだいたいの場合独立して自分の名前でやっている。大きなファームにいる意味があまりない。
D社もエリックさんの前職のP社もそうですが、結局なんだかんだ言って規模をデカくしてその都合上事務屋としてしか機能しないスタッフを大量に雇いその連中を食わせるために大規模なSIかBPOか火のついた企業の火消しをする案件獲得に奔走します。
そこに大した戦略性なんて存在しませんし、顧客に本気で寄り添う姿勢も、ビジネス理解も存在しません。あるのは稼働率とアカウントプランという名の当該企業内での出費カバレッジです。デザイン的な要素を取り込むのも、"ナンチャッテ" ですね。戦略の一助として、またカバレッジを広げるために "美味そう" な領域だからです。ちゃんとそれが融合しているファームなんて存在しないです。せいぜいアプリ作ったりiPadで提案書を納品する、そんな程度でしょう。
地べたを這うような経験をしたことがあるコンサルが戦略系にも会計系にも大していないし、いたとしても自分のと自チームの目先の売り上げに追いまくられていて、企業の構造変革や "実行されること" にこだわったアドバイスの仕方などを工夫する風土は皆無です。
まずそんなマインドセットで続く企業はありません。肥大化してそれはコンサルではなく、単純なアウトソーサーでしかないでしょう。それを見極められずに発注する企業も頭がどうかしてます。丸投げして自分で説明せずにコンサル屋の資料で代替してやしないかと。
我々がとっているのはドキュメントの素晴らしさなどではなく、実際の座組みや実運営を自ら担うことで身のあるビジネスを前に進めて行くやり方です。エリックさんの現在の肩書にあるように、ビジネスプロデューサーであだたり、自らが出資者や共同パートナー企業だったりするわけです。もちろん今までもそんなコンサル型ハンズオン企業はありましたが、それがメジャーでないところがおかしいわけですよ。
と、エリックさんとの飲みの席での話の一部を披露したようなもんですが(笑)、この世話になった業界も変わらないといけないのが切実の事情なので、引き続き連携も支援も案件紹介もしますけどね。