テスラCEOと和解成立…マスク氏は会長辞任
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【人事戦略デザイナーの視点】
企業の採用戦略では、ジョブマッチング方法が選択されるケースが多いが、実はこのやり方は機能しないケースが多い。本例もその一つ。
事業発展の4フェーズ、つまり創業、拡大、管理、死守というマーケット内での自社位置づけに対して、キーマンとなる人材のタイプが異なるから。
テスラの場合、マスク氏の能力の高さは誰もが認めるところではあるものの、彼は間違いなく創業、拡大期向けの人材であり、管理、死守フェーズでは能力を発揮しきれない。
多くの日本企業が、生き残りをかけた第二創業期でイノベーションを起こせないのも、トップ層が管理型人材で固められているからであり、課題の構図は同様。
共通しているのは、キー人材の適材適所方法論の欠如であり、これまでのタレントマネジメントの限界である。
ジョブスキルだけで人材を評価すると、おおきなしっぺ返しをくらう典型事例。知るべきはワークスキルであり、事業と個人、個人とチームの3方を検討しなければ、持続可能な組織は作れません。CEOとしては残ることができ、取締役会会長が独立した別の誰かになるのをイーロンが受け入れたそうですね。
スティーブ・ジョブズの解任劇は、(ジョブズが連れてきた)ジョン・スカリーが社長で他のボードメンバーがジョブズ解任決議に乗ったことで起こった。アップルの仕事に直接関わる全ての役職を外され形だけの会長になり、本人が辞任した。
会長には誰が来るんでしょうね。会長の他、2名の社外取締役を新たに任命することも今回の和解内容でのんでいる。
その上でイーロンの対外コミュニケーションについて別途社外取締役からなる委員会を設置し監視することも。アメリカ風に言えば、それでもなおイーロンのコミュニケーションに問題があると投資家や世論に言われれば今度は自分が刺されるので厳格なプロセスを持ち込むのでしょう。
しかし影響力やその後のメディアの反応を考えれば当然なのでしょうが、改めて考えるとツイッターの個人の「つぶやき」が公式に規制当局のこのような裁きに認められるとは大変なことです。わかりにくいので、WSJ(https://on.wsj.com/2OYHypS)をチェック。
・2000万ドル(約22億円)の罰金
・CEOとしては残る
・3年間会長職を離れる必要あり
・2人の新ボードメンバー加入
・新しい委員会の設置
・経営向けSNS利用ポリシー策定
あたりがざっとした概要です。