メルカリ最大の試練!競合ひしめく米市場の攻略法とは
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「クレイグスリスト、オファーアップ、レットゴー、FBの4社は、近隣の住民同士で直接会って取引をする方式だ。これに対してメルカリは、売り手と買い手が会わずに全米で取引でき、簡単に配送できることにこだわる。」とあるが、メルカリが目指す方向性はむしろアマゾンそのものであり、メルカリの米国での競合はアマゾンではないか。
アマゾンは、c to cのプラットホーム提供がメインではなく、b to cのプラットホーム提供がメインではあるが、c to c(アマゾンマーケットプレイス)も抜け目ない。
そしてメルカリにない機能として、実店舗(ホールフーズ)を持ち、自前で金融機能(アマゾンレンディング)も備えている。
むしろ冒頭の巨人4社は、アマゾンとの競合を避ける差別化戦略の末、今の形に落ち着いているように見え、その巨人が避けた相手にぶつかっていく戦略で本当に大丈夫かと、若干心配になる。米国のこの種のサービスでは、「まず初速の勢いを作って、泥沼状態の地区予選を突破」「地区大会で優勝して全国大会へ」「全国大会で勝負」という3段階ぐらいを経なければなりません。
ニッチをターゲットにして「初速をつくる」というあたりまでは行けたと思っていますが、シリコンバレーで人気が出るための「技術的な面白さ」があまりないというのが気になっています。楽天が地区予選を突破できなかったのも同じ理由、というのが私の印象です。根拠は特に無い仮説なのだが、米国はアメリカ合衆国というくらいに、州ごとに特性が違う。全米ワイドでの商圏を持つということは住民にとってあまり重要では無いのでないだろうか。欲しいものが安全・安心に安価にすぐに手に入るということが需要で、それは近隣住民からでも、AmazonのようなECからでも、なんでも良く、そこに全米ワイドのCtoCという利点を見いだせていないという可能性もあるように思う。
もう1つの疑問は、その死屍累々状態の米国市場になぜあえて飛び込むのかという疑問だ。数年前から、インターネットはGlobal vs. Localという構図が明確になり、一昔まえのようにグローバルプラットフォーマーが独り占めとばかりの構図では無くなった。中国市場はまた別の難しさがあるとしても、アジアを目指さないのは何故なのだろう。