2018年の半導体投資は好調継続か、前工程は過去最高の見込み
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2018年より2019年7.5%増への言及が気になる。
半導体投資(半導体製造装置の需要)は、受注~納入・販売まででタイムラグがある。例えば代表的なメーカーの一つであるSCREENの決算資料を見ると、受注高<受注残高であり、会社・装置の種類にもよるが概ね3か月~半年くらいのラグがあると思う。
2017年度後半は受注も極めて強かった。一方で、株価は年初から徐々に下がってきていて、例えば日本の最大手である東京エレクトロン(TEL)は3割近く下落している。その意味で気になるのが来年。
来年という意味で、まず半導体投資の大部分の動向を決めるSamsung、TSMC、Intelの三社の動向を見たいが、いずれも「曇り」という感じ。
NANDは価格下落し、元々NAND専用の予定だったSamsungのピョンテクはDRAMとの混流になる予定(①)。価格下落はもちろん他社にも影響してくる。
TSMCは政策的にマイニングチップに割り当てていたが、仮想通貨の価格下落もあり、今期売上見通しを下方修正している(②)。
そしてIntelは微細化がズルズル遅れている。そしてその影響でPC需要にも懸念が出ていて、モノが出なければ、ほかの半導体も搭載できない(③)。
こういった状況なので、半導体関連は、下期に向けては調整局面というのが大勢の見方(④)だと思う。また、ここしばらくの値上がりというのは、値下がりによって需要拡大をしてきた半導体の歴史からすると、市況が下落する前の最終局面として「いつか来た道」。また、価格下落や市況悪化すれば、投資計画が後ろ倒しになったりキャンセルされたりしてきたのも歴史。
なので、2019年について7.5%増と言われても、うーんと思ってしまう。むしろ⑤にある来年踊り場というのが一般的な見方かと。
①https://newspicks.com/news/3144516
②https://newspicks.com/news/3195959
③https://newspicks.com/news/3317767
④https://newspicks.com/news/3209996
⑤https://newspicks.com/news/3324627