【勃発】注目の新興5社。「真の創業者」も仕掛けるテスラ包囲網
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上海の南京西路にテスラとNIOの店が並んでいるが、テスラがとにかく車押し、技術押し、安全性押しの中、NIOは人や生活押しで、一見何の店か分からないほど。
NIOの店に入ってみても、一貫してライフスタイル提案。今は搭載されるAIアシスタントのnomiというキャラクターを使って、どれだけ生活が便利になるか、楽しくなるかがメイン映像として流れる。
ライフスタイルといっても従来型の車のライフスタイル提案とは一線を画していて、1つ1つの具体的なシーンでどんな機能や楽しみがあるのかを明確に打ち出してくる。
それもそのはずで、ウィリアム・リーは易車(BitAuto)というカーメディアの社長でもあり、超有名なモビリティ投資家。BitAutoの戦略として、投資提携によるカーライフ・データエコシステムを作って、カーライフ全てを通して顧客に価値提供することを目標にしている。
車の売買だけではなく、ライドシェア、免許取得、洗車、駐車場、違反歴管理など、包括的にとにかく高頻度でデータを取り、それを超高速にUXとプロダクト開発に活用するという戦略。
つまり、NIOはそのうちの、「車が好きで所有したい人向けの、ドライブ時の接点」でしかない、と捉えている。車へのデータ活用と、車データのライフ活用、双方が練り込まれている点で、頭一つ抜け出ていそうである。イーロン・マスクの絶大な存在感に、テスラを創業したのも彼と思ってしまいがちですが、マスクは元々は出資者の1人です。
今、その「真の創業者」が、テスラキラーの一つで、その手腕を振るっている事実は、ドラマとしても興味深いです。
そして、何よりも、今年に入ってから、EVをめぐる新興勢力の勢いは凄まじいものがあります。
日本では、あまり報じられていないテスラ包囲網の実態をレポートします。「ポストテスラ」として名の挙がる企業が増えてきました。NewsPicks編集部では、改めてこれらの企業を整理して、注目の5社を集めました。
そして今回、特に注目したのが、テスラの「真の創業者」マーティン・エバーハード氏が参画する中国のEVメーカー、SF(サンフランシスコ)モーターズ。2016年に米カリフォルニアで創業以来、ステルスモードを保ってきたが故にベールに包まれてきた、彼らへのインタビューに成功しました。
その本社を訪れると、ガレージから始まるスタートアップという域を既に越えて、立派な施設を持っているというのが第一印象。広告費をほとんど投入せず、ものづくりに集中してきたという彼らのプライドも感じました。