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今回の東工大の授業料値上げは確実に他の国立大学に大きなインパクトを与えるはずです。横並びからの脱却という点で東工大の決断は評価されるべきですが、想定されるのは2020年度の各国立大学の値上げラッシュで、その際も63万5400円がベースとなるでしょう。個人的には値上げ幅が想定以上で、これをベースに他の国立大学が追随するとなると、経済的に厳しい家庭の進路決定にも影響が及びます。

記事にあるように本来、プライシングは経営の重要な判断事項です。例えば本学は周辺の私立大学より高めですが、その費用で学生にはノートパソコンを全員に配布しています。一方で捨て金になる事もある入学金は他大学よりも10万円以上安く設定しています。

このように独自の取り組みや方針を組めば、それと費用が連動するのは自然なことであり、価格決定権を大学は持つべきですし、そうした事が各大学で取り組めるように独立行政法人化したと理解しています。

問題は国立大学の運営費交付金が年々厳しくなる中で、プライシングにおける値下げのインセンティブが全く働かない点です。記事では「日本の国立大学の学費(学部生)は、どの大学でも年額53万5800円となっている。東京大学も京都大学も、定員割れが迫って苦しんでいる地方の国立大学でも、例外なくなのである。」と書かれていますが、地方であっても定員割れが迫って苦しんでいる国立大学は一大学もありません。私立と比較して圧倒的に価格優位性を保っている上に国立のブランドがあります。極端に言えば100万円まで上げても受験生は集まります。つまり値下げをして競争力を上げるいう戦略が地方国立大学であっても必要とされない状況にあるということです。

ただ本来国立大学には、その地域のおける教育機会を提供するという使命があるはずで、授業料の値上げは経済的に厳しい家庭の生徒から、その機会を奪いかねないというジレンマがあるはずです。

財政面における課題と使命における課題の狭間で、各国立大学がどのような判断を下すのか。現状の肌感覚では、背に腹はかえられないと答える大学が多いのではないかと推測します。
日本の大学は、過去20年ほど、米国のトップ大学をモデルにして変化するように求められてきました。国立大学が「国立大学法人」と呼ばれるものになったのもその一環です。国立大学が予算についての裁量を拡大して、民間企業との連携を増やしたりすれば、革新が起きて市場が活性化(研究成果が上がり世界から優秀な学生が集まってくる)する、という図式の発想です。同時期に他の分野でも見られた(そして失敗した)規制緩和、「金のかからない改革」です。
 規制緩和が多くの分野でデフレを促し、価格の低下と商品・サービスの低下を招いたのと同じことが日本の大学でも起きています。規制緩和による市場の活性化や革新は、規制緩和で投資や消費が増加するという仮定によって可能になります。日本の他の分野で同様に見られたように、大学への投資は増えていないし(そもそも大学への投資があるとしたら、大部分は政府によるものです)、学生は人口が減っている以上、日本では増えようがありません。規制緩和しても日本の農協がモンサントやデルモンテのようなグローバル展開する農業企業にはならないのと同様です。
 確実にいえることの一つは、東工大が学費を10万円上げても、10倍以上の予算を持っている米国のトップ大学と互角に研究成果を上げて世界から優秀な学生を集めることはできない、ということです。米国の大学といっても、世界大学ランキング10位以内に入るようなところから、地方の根付いた州立大学やコミュニティ・カレッジ、リベラル・アーツ・カレッジまで様々にあります。米国や英国のトップ大学というのはあれは米国や英国だからできる商売で、軍事や外交を含む米国の国力や国策との連携、世界中に張り巡らしてきた人脈やキャリアへのアクセスがあるから毎年3万ドルや4万ドルの学費を学生から取り立てることができます。その学費を使って世界トップの研究成果を上げています。
 北京大学や精華大学のような世界ランキングで伸び続けている中国の大学は、別に学生から学費を取り立てて研究成果を上げているわけではなく、中国政府がひたすら潤沢な研究予算を大学に供給しているから伸び続けています。日本政府に中国の真似をする余力もないでしょうが、日本の大学が米国トップの真似をするべきでもありません。人口と市場が縮小していく日本社会の現状とできる限り望ましい将来像を見据えた大学のあり方が必要です。
金銭的に余裕のない家庭が入学できなくなる、というコメントが多いですが、ほぼすべての大学で入学金免除、授業料免除の手続きができるはずですし、昔に比べて奨学金やTA(ティーチングアシスタント)、RA(リサーチアシスタント)としての雇用などによる金銭的援助も充実しつつあります。ぜひ活用のご検討を。
理系大学の方がお金が掛かる。東工大が真っ先に値上げをしたことは理にかなっていると思います。大学によって持ってる設備なども違うし、学問をする上での環境も違う。授業料は差があって良いものだと思います。
他者の顔色をうかがって、先んじて第一歩を踏み出せなかった状況で、東工大が「えいやっ!」と踏み出した印象です。

なんだかんだといって、「東大はどうするのか?」ということを気にするあたり、やはり日本の大学は東大を中心に思考が進んでいるんだと改めて思いました。「東大ブランド」で商売をしている人が多くいます。われわれ予備校業界においても、「東大○○」といった講座が必ずどこの予備校にも設置されるほどですから。それは「京大ブランド」、「早大ブランド」、「慶大ブランド」もしかりです。

大学の話になると、「能力はあるが家庭の事情で大学進学が出来ない人がいる」といった論調が必ず出てきますが、それとは別次元の話として、学ぶ意欲があり、また能力が高い学生の能力をさらに伸ばすことも考えていかなければならないはずです。

ここには惜しまずに財源を投入すべきだと思うのです。そしてこれは未来への投資ということで決着します。であれば、教育国債を発行して、財源を作っていけば良いのではないでしょうか。
少しケースは異なるが、かつてロンドン大学の一部であったインペリアルカレッジは2007年に独立した。その後、あっという間に世界最先端の理科系大学へと変貌をとげている。インペリアルの首脳陣の判断は恐らく、①他のロンドン大学に所属するカレッジとの調整や横並び経営の煩雑さ、②世界最高峰の理科系大学を目指す、といったところにあったのだろう。特に②の目的意識が重要で、東工大にもこういった目的意識を持って躍進していただきたい。授業料の独自値上げはそのための第一歩だろう。国立大学間の横並び意識が競争原理に変われば良いと思うのだが。。。
経営判断として当然。
運営費交付金が減っているなかで、特に研究の充実をはかるためには資金が不足しているのが日本の大学。
教育スタッフも増やさないと研究に回せる時間も増えない。
国立大学の学費の値上げについて、とても理解が進みました。
最近は地方の大学でも独自色ある学科や、独自の研究を企業と共に行うなど様々な動きがあると感じています。

そこでしか学べないものがあれば少々の学費は関係ないと親目線でも感じます。

東工大に追随して取り敢えず値上げをする動きには流れないようにしてほしいものです。地方の大学にとっても今は変われるチャンスだとも思います。
ビジョンを明確にし、学生さんを広く集めて頂ければ、結果地方創生にも繋がるのだろうと思います。
これからの各校の動きも楽しみにしています!
【教育】そもそも「国立大学」であるのにもかかわらず授業料が発生すること自体がおかしいし、一昔前ならば「授業料値上げ反対デモ」が起きてもおかしくないのにそういったことも起きない。本当は「おかしいこと」だらけなのだけど、具体的な行動につながらないというのが現実だよね。
値上げに賛成です。

一方、この流れが広がり貧乏人が行ける、レベルの高い大学が少なくなるのも困ったことです。
レベルの高い学生だけでなく、普通の学生でも家庭の経済状況が悪ければ受けられる奨学金制度を整えて欲しいです。
この連載について
今、知りたい注目のニュースの真相から全体像まで、やさしく徹底解説。プロピッカーや有識者による対談、オピニオン寄稿、直撃インタビューなどでお届けする、NewsPicks編集部のオリジナルニュース連載。