米、イラン産原油禁輸制裁でインドなどに猶予検討
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話ズレますが、今月後半にロウハニ大統領が国連総会出席のためニューヨークに行きます。そこでトランプ大統領と面談、というのもあり得そうです。
というのも、ここ最近イランリアルの暴落が止まらず、公定レート$1=4万2千リアルに対して市場レートは昨日時点で15万リアルまで下がっており、20万リアルまでいくのも時間の問題と酷い状況(年初は4万リアルくらいでした)。更に9/19, 20はアシュラ・タスワというSad holidays(第三イマームのホセインがカルバラで壮絶な最期を迎えた日)あり、大規模なデモが予想されます。
かなり煮詰まってきている、というのが当地にいての感触です。米国によるイランに対する経済制裁は、自動車などの品目ではすでに8月から始まっていますが、本丸というべき原油・天然ガスが対象となるのは11月からです。本当に原油・天然ガスが輸出できなくなれば、イランは相当な苦境に陥ります。
一つの重要なカギは、イランにとって大口の輸出先で、米国の制裁にもかかわらず原油・天然ガスの輸入を継続することを政府が公言している、中国、インド、ロシア、トルコが、実際に輸入継続を強行するかどうかです。
米国が従来から宣言している通りにするならば、イランからの輸入を強行した企業は、米国で商売できなくなるという制裁を受けることになります。米国としても、いきなり中国やインドの起業に制裁をかけてこれらの国と対立するのは得策ではないですから、11月より前に調整して、イランからの輸入を自主的に取り止めてもらう方が望ましいでしょう。北川さんのコメントに被せると、本日の報道はこれです。
https://economictimes.indiatimes.com/industry/energy/oil-gas/wont-be-able-to-cut-oil-imports-from-iran-india-likely-to-tell-us/articleshow/65679106.cms
インドの2017年の原油輸入に占めるイラン産の割合は約11%と、サウジ20%・イラク16%に次ぐポジションです。他のOPEC産油国からの輸入に切り替えることも可能なのでは、と思うものの、記事によるとイラン産原油は輸送利便性もあり安価のため、原油を輸入に依存し経常赤字が膨らんでいるインドにとっては切るに切れない相手のようです。また、インドにとっては貿易の要所となるチャバハールの共同開発という外交上の協定への影響も避けたい所です。
11月にはインドの銀行も原油精製会社への決済支援を停止する可能性がある中、どういう判断を下すことになるのか注目しています。