社会心理学と行動経済学
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この記事は2年前に私が大会準備委員長として開催した日本社会心理学会の年次大会に際して大竹先生にご寄稿いただいたものです.2年を経て「陽の目を見る」ことになったのは意外かつうれしいことで,大竹先生に改めて御礼申し上げます.
(社会)心理学者としては「「人」の違いだけではなく「状況」の違いやその両者の違いの組み合わせ(相互作用)」にも関心があるんだよ,と補足したいところですが,もっと高次の「一般的な傾向」というのには関心が遠く,したがって社会政策に参画するようなケースが(相対的に)少ないかもしれないとも思います.
注目のコメント
行動経済学は心理学とどう違うのか?という質問を時々頂きます。これについては「社会心理学と行動経済学」というテーマで書いたこのエッセイが参考になると思います。これにつけ加えるとすれば、心理学は、人の違いに関心があるけれど、行動経済学は一般的な傾向に関心があって、それを政策に応用したいと考えているというところでしょうか。
三浦先生から頂いたコメントのとおり、状況の影響や状況と性格との交互作用も重要です。行動経済学でも、この点は組み入れられるようになってきました。こういう状況であれば多くの人は、こういう行動を取りやすい、ということがわかれば政策や制度に組み込むことができますから。大竹先生のコメントがわかりやすすぎてビックリしました。医学以外は基本的にからっきしな人間なので・・・
医療現場で、個人的な側面で認知行動療法を、集団的な側面で行動経済学を応用できたら良いなぁと、医師としての多面的な能力を確立するために色々勉強しています。