「株主後回し」で結果にコミットー流れに逆らうライザップ松本流
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注目のコメント
株価は期待で上下するが、結果を伴わなければ持続しない。結果は利益なりCFなり(以下、最終利益とまとめる)で計ることができ、それを生み出しているのは株主以外のステークホルダーだと思う。
一方で、株主以外は企業の最終利益以外にも受益できる(取引増、給与、値下げ、金利)。ただ、株主は最終利益やそれに紐づく配当・株価といった形でしか受益できない。だからこそ、最終利益に一番敏感な主体になる。
最終利益は、株主以外のステークホルダーを無視しては作れない。だから優先されるが、それは最終利益を産んでいく過程での話。株主を後回しにすることと、無視することはまったく違う。
そして、それを結果を出している経営者がいうのと、結果を出していない経営者が言うのでは、重みも全く違う。
また、最終利益が生まれなければ、企業としては持続的ではない。だからこそ、その最終利益に敏感な株主が株主総会で経営者を選んで経営を託す権利を持っている。その観点で、アクティビスト含めた株主との対話は経営を磨く機会も包含していると自分は思っている。PLを上から順番に見てステークホルダーとの関係を考えると、
顧客と取引先とのやり取りの結果が(主に)売上と粗利
それを従業員に分配した結果が営業利益
社会のために税金を払った結果が純利益
純利益から捻出されるのが株主への配分
と言われたりしますよね。教科書によく出てくる話かと思います。
この順序にきわめて忠実なことを仰っているように思います。もちろん順番の問題で、株主を重視しないということではないですね。
【追記】
Katoさんがコメントされている通り、利益配分の順番としては株主は最後ですが、だからこそ最終利益に一番敏感な株主を大切にすることを通じて、最終利益を生み出す過程のステークホルダーみんなを大切にすることができますね。株主資本主義というのは、株主「だけ」ではなく、株主「も」エンターテインする思想です。
ビジョナリーカンパニーの代表格であるスターバックス社内で大切にされる物事の順序が
1.パートナー(従業員)
2.お客
3.商品
となっているのも一番身近にいる従業員を幸せにできなくて、他人であるお客を満足させることなどできない、という至極まっとうな基本的な価値観を持っているからでしょう。
社員やお客に尽くしてこそ、株主を満足させてあげられるという「株主後回し」主義は実に理にかなっています。