必要に応じて流動性供給、金融の安定維持へ措置=トルコ中銀
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注目のコメント
現在、トルコに与えられた選択肢は4つです。①緊急利上げに踏み切る、②米国人牧師を開放する、③資本規制の強化、④国際金融(IMF)支援の要請です。
しかし、12 日の演説でエルドアン大統領は①、②、④を拒絶しスワップ取引抑制による③を選びました。しかし、投機的なリラ売りを抑制しても同国が GDP 比で見れば世界有数の経常赤字国であるという事実は変わらないですから、実需のリラ売りがなくなるわけではありません。資本規制を強化するほど、経常赤字をファイナンスするための対内投資が期待できなくなるという危機時によく見られる構図に陥っているように見えます。
流動性供給も応急処置です。包帯を巻いても完全に止血出来ていなければ事態はなかなか収束しません。この記事にある流動性の供給、為替への対応に加え、市中銀行が中銀に預けなければいけない預金の比率(預金準備率)を引き下げることで、銀行の流動性確保の負担を軽減しました(①)。とはいえ、流動性(リラ)が抜けていくことを抑えることができるかどうか。唐鎌さんもコメントされていますが、流動性供給は応急処置でありますので、Bank Runが続くと、最悪の場合は、その先には銀行破綻、中銀・国による資本注入という展開に。
そして、まったく関係ない日本は時差の問題もあって、金融不安の影響を一番最初に受けるという(いつもの?)展開に。このままではNYも下げて、もう一度明日・・・
①トルコ中銀、リラ建て預金準備率を一律250bp引き下げ 流動性供給へ
https://newspicks.com/news/3242701
トルコ中銀の公表分はこちら
Press Release on Financial Markets
http://bit.ly/2Mb5p8h
Press Release on Reserve Requirements
http://bit.ly/2Me0VxUこれをうけてのリラは、本当に少ししか買われず。。中央銀行も大統領の所轄下になりつつあるだけに、そこが変化しないかぎりマーケットも狼少年的な感じでしか見ないのかもしれません