トヨタ、4―6月期営業利益は18.9%増、通期予想は据え置き
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1Q決算には大きなサプライズはなさそう。5月の段階では、小林CFOの強力な財務面でのリーダーシップを見せつけられ、固定費削減、品質費用減少、米国収益引上げのコミット、そして、伝統的な極端な保守的な予想を避けて慎重すぎない確度の高い期初計画の発表など多くの驚きがあった。1Qは順調な進展を確認するものだろう。
会社計画は諸条件見直し後据え置きだが、為替前提はドル=105円であり、メリットは期待できるだろう。ただ、米国通商問題の懸念を目の前にし、のんきに上方修正を謳うほど脇は甘くないと思う。
競争力強化のプレゼンに注目していたが、これまでの取組みの復習に近く、踏み込み不足の感だ。より詳細な「TNGA二順目」の取組みへの説明を期待していた。ここが残念。今回もザラ場の決算。株価は午前は+1%ほどのプラス圏だったが今は-0.5%。
記事にあるように1Qは前年比増収増益。前年比減収減益の会社計画に対しての進捗率も売上25.3%、営業利益29.6%、純利益31.0%と悪くはないが、予想は修正なし(為替前提はQ1が予想より円安だったために実績をベースとして105円→106円となっているが、現在の水準とはまだ乖離)。
Q1の前年比での増益要因は、為替はなく、経費削減+600億円、営業努力(台数・構成比)+450億円、原価改善+150億円。
一方で、通期予想の増減益要因については為替-2250億円、経費削減+100億円、営業努力+600億円、原価改善+600億円というもの。経費・営業・原価部分の「真水」について、ここ数年は期初マイナス予想だったのが今年はプラスで出してきていたが、そこについてQ1ですでにかなり顕在化している状況。意志ある投資をしていっても、為替の現状水準含めてバッファーが3000億円くらいはあるように思う。
あと、トヨタは最近決算と併せて取り組みについての説明もしている。今回は『トヨタのもっといいクルマづくり~「愛車」をつくり続けるために~』というもので、TNGA推進統括の吉田副社長のもの。
https://www.toyota.co.jp/jpn/investors/financial_results/凄い会社だよ。これだけ利益出して納税して、世に自動車を提供して、大量の雇用も生み出す。部品メーカーを叩いて利益出してることを悪く言われるけど、それにより部品メーカーも競争力が付く。トヨタが弱ると日本が弱る。時価総額の大きい新興のIT企業も凄いけど所詮一企業。それに比べトヨタは社会的に背負っている責任の大きさが全然違う。