塗るだけでセラミックス超薄膜をコーティングできる技術を開発 大阪大と金沢大
fabcross for エンジニア
17Picks
コメント
注目のコメント
僭越ながら少しだけ、、
こちらの記事ではざっくりとコメントを残しただけなのですが、、
https://newspicks.com/news/3192638
今回の報告では、有機太陽電池セル用の半導体材料として、Zn(OH)xというアモルファス(非晶質)状態の超薄膜体を室温で成膜できる技術を開発したとのことです。
従来は焼結体として1000-1500℃程度の焼結(熱処理)やそれと同等のエネルギー(マイクロ波やパルス通電など)を付与することで、このような機能性材料を作製していましたが、今回「有機金属分解(MOD)法」を用いることで、初めて室温環境でも薄膜材の作製が可能になりましたという報告です。特に、5-100nmの膜厚で試してみたところ、20nmがもっとも良い発電効率を示したとの事です。
MOD法は、比較的簡単かつ高品質に作製できることが知られていて、誘電体や高温超伝導体、磁性体薄膜(ガーネット)の作製に良く使われている手法です。ただ従来のMOD法では、80-150℃程度の熱環境は必要であり、完全な室温では創ることができなかったようです。(詳細は材料によって異なるかと思います。)
試料作製に熱処理を必要としないので、熱に比較的弱い樹脂や木材、ガラスなどのあらゆる素材を発電可能な機能性材料や電子部材に変えることができることから、様々なデバイスへの応用展開が期待でき、非常に大きな発見であるといえるかと思います。