ボーイングがエンブラエルと47.5億ドルの合弁-エアバスへの攻勢強化
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去年年末から話題が出てきた案件ですが、これでクローズでしょうか。
ボーイングは今までリージョナルジェット市場には参画しておらず、自分はMRJに救いの手を差し出して最終的に取り込むのかな?と穿った見方をしていましたが、エンブラエルの買収でという帰結になりました。
以前の記事でも書きましたが、ボーイングはMRJのカスタマーサービスを三菱航空機から依頼されているはず。今後エンブラエルを取り込んだときに、三菱航空機との関係をどうするつもりなのか?を注目しています。
参考
https://newspicks.com/news/2707518
https://newspicks.com/news/2775205
https://newspicks.com/news/2796749下記が発表原文。MoU締結、ただNon-bindingではある。評価額が47.5億ドルで8割をBoeingが握る形。また、こちらの合弁は民間機だが、軍事・防衛について別の合弁を作り、KC390(Embraerの空中給油・輸送機)の拡販を中心にやっていくとのこと。
ブラジルの国策企業という点で、財産面での保有以外に、種類株や拒否権など意思決定の上での保有比率が気になっているのだが、リリースを見る限りは特にEmbraerや政府が多くもつというようには伺えない(現在ブラジル政府はEmbraerに対して黄金株を持っていたはず)。
http://bit.ly/2IUwyGd
本件については、昨年12月に話が出てきた。米国+Boeingとカナダ+Bombardierの関税を巡る議論から、ホワイトナイトとしてAirbusが登場し経営危機となっていたBombardierからリージョナルジェット事業を買収。これまで100席ほどのリージョナルジェット機についてはBoeing・Airbusが進出せず、市場を分けていたのが混ざる形となった。そしてもう一方の雄のEmbraerとBoeingが近づいた(①)。
その後、スキームが話し合われていた。Embraerは軍事部門ももち、そこへのブラジル政府の懸念もあった。2月の報道(②)では商用部門を2社合弁の新会社に移す案がでており、この時点ではBoeingは最大60億ドル投資とある。またそのころは8~9割をBoeingが保有する線が報道されていた(③)。
①https://newspicks.com/news/2707518
②https://newspicks.com/news/2796749
③https://newspicks.com/news/2805344エンブラエルは民間と防衛分けるんですね。今回の合弁会社設立で、民間の小型ジェット市場と言うよりも、パラミリタリー分野でエンブラエル機が勢力強めそうですね。エンブラエル機の改修は、Eジェットでもパラミリタリー仕様になると本国ブラジルの防衛部門で作業行われてましたが、これがボーイング拠点で出来るとなるとだいぶ大きいと思います。
原文読むとDefenseの方でも合弁会社作る計画あるみたいですね。こちらの方が市場的には影響は大きそう。