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この再成長の要因と今後の展望についてバリュープロポジション=「存在価値」の観点から論じた拙著からの抜粋については、これで最終回です。
@及川さん
なるほど、確かに。勉強になりました!
マイクロソフトは復活はしたものの、モバイルを持っていないことによる、ユーザーとの接点の弱さは今後も響く。Cortanaのスマートスピーカーを出せないのもこのことによることが大きいだろう。ソーシャルの弱さはビジネスというコンテキストに限られるが、LinkedInの買収によりある程度補完された。Microsoft Graphを使えば、その人のビジネス上のネットワーク(グラフ)は把握できる。
人との接点の部分をどう強めていくか。モバイル戦略に直結するこの課題をどう解いていくのかが楽しみだ。
LinkedinやGitHubの買収など、かつてのマイクロソフトとは思えない動きをしてます。この動きから、マイクロソフトは脱Windowsだけでなく、オープンソースに大きく貢献している印象があります。これからも動きに期待です!
少し視点を変えて…テクノロジーは、パワープレーが通じるタイミングと通じないタイミングがあると思う。
MSでいえばNetscapeに対してのIEは成功し、Windows Phoneは失敗した。FacebookのSnap追従策も成功したが、Google Plusは失敗した。
拡大初期~注記で新規ユーザーが入ってきているうちは、パワープレーで参入して、知名度やマーケコストを使って挽回できる。一方で、大きくなってからだと既に大部分のユーザーが習慣化して、特にユーザー間や開発者のネットワーク効果が効く領域だと、挽回できない。
Officeについては、大きな転換点は二つあったと思う。ひとつは2000年前半あたりのOpen Officeなどとの競争、そして現在のG Suiteとの競争。
Open Officeとの競争では、後発ではなく先行だった。そのなかでコストメリットに優れるOpen Officeがどうして選ばれなかったのかというと、結局生産性ツールなので慣れが大きく、安くても慣れていないこと含めて生産性が下がれば事業者にはペイしない。その慣れを作る・向上するために、開発にコスト投入可能な儲けを作れていた体制、サポートなどの勝ちだったのだと思う。
そしてそこで一層慣れをつくれたからこそG Suiteとの闘いでも、伝統的な企業はいまだにOfficeを使っている印象。自分は両方使っているが、重いものを作るときはOffice、軽かったり共同作業含めて共有するものはG Suiteという感じで、少しポジショニングが違うかと思っている。
ただ、新しい企業ではG Suiteの採用が多いように思う。そこで取れていかないと「慣れている比率」が徐々に転換していく可能性はあろう。
その上で、マイクロソフト・パートナーネットワーク(MPN)やクラウド・ソリューションプロバイダー(CSP)といった仕組みは成功要因の鍵となっているようにも感じます。
Office365もプロダクトが違うだけで、ビジネスモデルの考え方には共通項が多いと思います。
そしてクラウド中心として、コンピュータ基盤への集中投資を行うことで、GoogleやAmazonとの設備投資争いにも負けていない。
方針も戦略も時代に迎合し、それを実行する人材も、知財も多くあった。そしてどんどんハードウェア基盤の力をつけ始めている。チップも作る勢いだ。
モバイルはトーンを落としたものの、Microsoftさサーフェイスをすできモバイルと呼んでいる。サーフェイスをモバイルの中心ブランドに据えて、さらなる携帯タイプのリリースを今目論んでいる、普及には至らないがヘッドセットもホロレンズやMRシリーズを有している。ウェアラブルもかつて手がけていた。
これからどんなプロダクトで反撃となるか。ポートフォリオはあるので、マーケティングとデザインが決めてか。
初期はIBMが中心でしたが、マスが取れるようになればマーケットの構図も大きく変わっていくだろうと思います。