全日空、国内線113便欠航へ 787搭載エンジンの点検で
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787のロールスロイスエンジン(Trent1000)にはいくつかの型がありますが、まず問題となったのはパッケージBというタイプのものです。離陸後の上昇中に中圧タービンが破断する事例が相次いだため、2年前から当該タービンブレードの交換間隔を短くすることで対応し、多少の欠航便を出しつつも運航はなされていました。
問題の旗色が変わり始めたのは今年4月になってからです。Katoさんがリンクで貼っていただいている件ですが、パッケージCという型のエンジンについても中圧タービンブレードに問題があることがわかり、航空局から耐空性改善通報が出されてETOPSに制限がかかるほか、ブレードの点検・交換間隔が非常に短くなりました。
今回の件は、6月中旬にパッケージCの問題がパッケージBにも共通して存在することが明らかとなったため、パッケージCと同様の短い間隔をパッケージBにも適用しなければならなくなったことによります。
直近の事情については以下の記事がわかりやすいです。
https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/1131273.html
全日空からすると、運航に影響がないように交換する予定を組んでいたパッケージBについてもすべて予定の練り直しを迫られた、ということになるでしょう。さらに交換の間隔も非常に短いためにパーツの供給ペースや、交換にあたってのマンパワーの確保なども問題となってきます。
夏の書き入れ時を前に全日空には非常に頭の痛い問題となりそうです。昨日も伊丹→羽田で787に搭乗したばかり。RR製のエンジンについては、今年4月にも懸念がありました。長時間使用した場合にエンジンの劣化が進む可能性があるというものです。当時ANAは機材変更で対応可能としてました。
ANAは787を64機保有。内、どのくらいが対象の飛行機か分かりませんが、113便欠航というのは影響が大ですね。