遺伝子操作された「オスだけが生き残る蚊」は、西半球のマラリアを撲滅できるか
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注目のコメント
多大なメリットがあるので、環境への予期せぬ影響も出てきそうですが研究を重ねて実行してほしいです。
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遺伝子が挿入された場所を特定するためにDNAを解析し、遺伝の様子をみるために数世代の蚊を育ててテストを行う。彼らは野生に放てる血統を今後2年半のうちにみつけたいと考えている。その技術を使うかどうかは、中央アメリカやカリブ海地域の国の判断によるだろう。遺伝子操作、の部分がキャッチーなタイトルだが、行われている「不妊虫放飼(ふにんちゅうほうし)」という害虫駆除方法については生態学や応用昆虫学の分野ですでに長い歴史がある。
不妊虫放飼-wiki
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E5%A6%8A%E8%99%AB%E6%94%BE%E9%A3%BC
不妊虫放飼とは駆除対象となる害虫の片方の性を不妊化して放すことで駆除を行うという方法で、1955年にアメリカで初めて行われた。日本でも沖縄でのミバエの駆除成功など、すでになんども行われている害虫駆除法である。野外に人工的な操作を加えた生物を放すということで生態系への影響など多くの追跡研究が行われている。
この不妊化虫を作り出す方法としては従来から放射線照射や薬剤投与、細菌やウィルス感染というような方法がとられてきた。なので、遺伝子操作ができるようになって始まった話ではなく、既存の技術群に新たに遺伝子操作が利用できるようになった、という状況だ。そのあたりの話は記事内の後半にも書かれている。つまりは「蚊の根絶」ということでしょうか。
ただでさえ、人間は生きているだけで動物を絶滅に追いやっているというのに、こと「蚊」に関しては「どうすれば根絶できるのか」と頭を悩ますとは、なんとも皮肉なことですね。
とはいえ、蚊は恐ろしい…。
<ビルゲイツがWTOの統計をまとめた年間殺人数動物ランキング>
サメ 10人
オオカミ 10人
ライオン 100人
ゾウ 100人
カバ 500人
ワニ 1,000人
サナダムシ 2,000人
カイチュウ 2,500人
巻き貝 10,000人
サシガメ 10,000人
ツエツエバエ 10,000人
イヌ 25,000人
ヘビ 50,000人
人間 475,000人 (戦争など武力行使以外の殺人)
蚊 725,000人