開発遅れる「MRJ」が迎える正念場の夏
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MRJは記事中にあるように、7月16日から開催されるイギリスのファーンボロのエアショーで飛行展示を行う計画です。飛行展示の存在感は単なる展示とは大きく異なります。展示会場に足を運ばずとも飛行している様子が見られるわけですから、認知される度合いが違うほか、空中での機動(動翼の様子や全体としてのバランス)を見ることで機体がどれほどの完成度を持っているのか、関係者がじっくり見ることができるからです。
昨年はライバルのブラジル・エンブラエル社のE195-E2が展示飛行を行っており、今年の4月下旬から同系列のE190-E2が商業飛行を開始しています。米国のスコープ・クローズのため同系列のE175-E2はわざと開発を遅らせていますが、MRJ70がいかに先んじて需要を獲得できるかがポイントになるでしょう。
航空会社が新機材導入でもっとも気にするのは、機体の稼働率を上げるためのアフターサービスの充実度です。ちょっとした故障でもパーツが手に入らない、メーカーの技術的見解がタイムリーに得られない、といったことが機体の稼働率を下げるからです。米国でのMRO(機体整備・保守)パートナーをすでに2社と提携していますが、これを広げることもMRJの導入への障壁を下げることになります。