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従来の5倍もの効率で熱を電気エネルギーに変換する物質が発見される

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  • エネルギーアナリスト/ポスト石油戦略研究所代表

    この発見は実験ではなく理論的なもので、「おそらくそうなる」というものです。とはいえ、実験条件は現実的なものなので、すぐにでも検証が行われると思います。

    ただし、30テスラ(T)という強磁場は、定常的に発生させることができる磁場としては物理的限界に近いです(米国には45Tのマグネットもある)。

    日常にある磁場の強さとの比較でいくと、ピップエレキバンで0.1T、ネオジム磁石で1.6T、通常のMRIやリニアモーターカーで0.5〜1.5T、世界に数台しかない最強MRIで約10T、といったところ。水やカエルを浮遊させるには20テスラ程度あればよいので、理論上は人間も静磁力のみで浮くレベルでしょう。

    現実的には、30Tという磁場は、超伝導コイル内部の極小空間でのみ存在しますので、どこでもというわけにはいかないでしょう。しかも、30テスラの磁場を維持するためには、超伝導マグネットを極低温で維持しなけらばならず、この条件による実用的メリットはないですね。

    しかし、ディラック/ワイル半金属という近年の物性物理学で最もホットなトポロジカル物質(2016年ノーベル物理学賞)に、キャリアドープして強磁場をかけると上限なくZTを大きくできるというアイディアは、理論的にも応用的にも極めて興味深いものです。

    ディラック/ワイル半金属とは、エネルギー分散が直線的であるために電子の有効質量がゼロとなって高い移動度(シリコンの10倍とか)を示すもので、低電力デバイス材料として注目されています。

    ディラック電子は、グラフェン(原子1層の黒鉛)やトポロジカル絶縁体の表面など、2次元系で確認されています。その3次元版とも言えるのが質量ゼロの「ワイル粒子」(ニュートリノは違ってた)を持つワイル半金属で、2016年に東北大のチームが世界で初めて発見しています。


    この記事の研究のアプローチとしては、強磁場によって電子の状態密度(DOS)を高めてフェルミエネルギーを下げる効果と、ゼロ磁場と異なり磁場による量子効果で電子と正孔の両方が電流に貢献すること、ディラック/ワイル半金属においてフェルミレベルがバンドエッジに近いと磁場が強くなるほど電子と正孔の数が増える、という3つの効果を狙っています。

    「トポロジカル物質」は特殊な性質が比較的安定になるので、非常に面白いですね。今後の発展が楽しみです。


  • 大学院生工学研究科 光学材料屋

    実用段階というわけでは無いにしろ、一気に5倍の効率というのは素晴らしい発見。
    トポロジカルに磁場を加えることで、なぜZTが急激に上昇したのか、どんな機構なのか、判明してくればもっと別の素材で似たものを作り出したり、低磁場中でも再現できたりするでしょう。
    もし実用となるなら鉛は人体に良く無いということも含めて、別の素材でできればベスト、というよりその方向に向かうと思われます。


  • Infosphere Walker

    未来が楽しみな記事だなぁ。

    テクノロジーについての共通点って、大きなエネルギーを得るには高温高圧とか、超低温とか、強力な磁場とか、そういう極端環境が鍵だったりするわけだけど、そういう物理場のコントロールをどうするか?みたいなのが常なる課題だよね。


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