【証言】元祖・企業発コミュニティ。「楽天大学」の試行錯誤
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2010年から2011年にかけて楽天市場で実際に営業(ECコンサルタント=ECC)をしていた身として、当時の楽天市場の強みは、出店している店舗さんたちのコミュニティやネットワークだったと確信しています。
店舗さんが夢を持ち、夢を追う中でECCと日々議論し、他の店舗さんから学び、競い、教える中で、夢をかなえていったり、あるいはその知見をいかして他の店舗さんを支援するコンサルに転身していったり。一朝一夕ではマネできない、見えない形での「準経済圏」が広がっている。
いくつか、当時、強い印象を受けた言葉を紹介。
店舗さんの言葉。「楽天市場ってさ、一言でいうと、憎たらしいんだけど、なんだか離れられないんだよね」。楽天市場のコミュニティの特性。
社内のMGRの言葉。「とにかく踊れ。まずはお前が踊れ。お前が踊れば相対する店舗さんが踊る。店舗さんが踊ればそこを訪れるお客さんが踊る。お客さんが踊ればおのずと社会が踊る」。エンパワーメントによるコミュニティの増幅
ランサーズでも、この楽天市場における店舗さんたちのコミュニティの「発酵」の過程はとても参考にさせてもらっています。地方で1-2人で経営している楽天市場の店舗さんと同様、フリーランスも孤独なんですよね。1人が楽なんだけど、でもやっぱり人間だから、つながりたいという欲求はある。
なんだかんだで、楽天大学の仕組みや楽天市場のコミュニティは本当に素晴らしいと思う98年から楽天と同じようなビジネスモデルはいくつもあったけれど、ほとんどは消えていきました。楽天が一強になれたのは、コミュニティをつくったからで、そこに、ずっと仲山さんがいたからです。
コミュニティづくりに関する本は、総なめしましたが、もっとも使えたのは、アート・オブ・メンバーシップ。https://www.amazon.com/Art-Membership-Attract-Retain-Loyalty/dp/1118633105 リーダーの人間的魅力によらないでも、持続的なコミュニティをつくりあげる秘訣が書かれてます。コミュニティの醸成として、発酵の例えは分かり易いですね。糠床も良いタイミングで定期的にかき混ぜることが重要。どう手を入れるかによってその「味」が変わってくるし、腐敗もする。そうすると、もちろんセオリーは存在するものの、コミュニティマネージャーの「職人技」に依存するところが大きい、ということだと感じます。