核実験場廃棄を決定－北朝鮮＝ＩＣＢＭ発射も中止－正恩氏、非核化触れず

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• 小原 凡司

  笹川平和財団 上席研究員

  ・2018年04月22日

  北朝鮮の「決定」は、金正恩氏の狡猾な戦略に基づくものでしょう。米朝首脳会談に向けて、良いポジション取りをしようと動いているのです。
  まず、北朝鮮の「決定」は、非核化には触れていません。核実験と大陸間弾道ミサイルの試験発射を中止して対話に持ち込めば、現有の核兵器は触る必要がありません。それどころか、新たな核施設の稼働が確認されています。
  北朝鮮が核兵器を放棄することはないと考えられます。一方の米国は、現段階では、北朝鮮の核兵器保有を認めることはなさそうです。
  米国と北朝鮮双方が米朝首脳会談に対して「非核化」を期待していないのだとすれば、この会談は次の段階に進む「言い訳」になるだけかもしれません。