シャイアーが武田薬の買収案拒否、アラガンは断念
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<追記>Allerganも4月19日に買収検討を発表した(a)が、同日検討取りやめも発表(b)。そして、武田も今朝、日本語適時開示を発表(c)。4月25日までに買収提案か取り下げかが次のステップ(イギリスの買収関連法案で決められている時間軸・ステップに従う必要があるので、こういう風になっているはず)。
a:http://bit.ly/2J6RL0c
b:http://bit.ly/2HfuGrA
c:http://bit.ly/2J8m2vo
<追記終>
①が会社プレス(現在英語のみ)。4月12日にShireの取締役会にリバイズして提出。ディールは一株当たり46.5ポンド、内訳はキャッシュ17.75ポンド(ただ支払いはドル)、株式交換で武田の新株28.75ポンド分。そしてShireの取締役会は本提案を拒否し、現在も交渉は継続中の状態とある。
Shireの株価は現在40.6ポンドで取引されている(拒否したものの、今日+8%)。時価総額は351億ポンド、なので46.5ポンドとなると、総額400億ポンド、現金が約150億ポンド、株式が250億ポンド。
250億ポンドは日本円で約3.8兆円、武田の時価総額は約4兆円なので株式交換のための新株発行は相当な希薄化を伴う提案パッケージだったということ。
なお、武田からの12日の提案を拒否(subsequently)と、16日のオンコロジー事業売却の発表(②)、時間軸どっちが先だったのだろうか。
③が3月28日の初報のPick。
今回もそうなのだが、最初に英語リリースだして適時開示は翌日であったり、セルサイドアナリスト向けだけのスモールで触れたり、その時点で取締役会に諮っていなかった模様(④、当たり前だがShire取締役会への提案前には諮っている必要がある)。
IR的には、正直かなり宜しくない印象…
①https://www.takeda.com/newsroom/newsreleases/2018/takeda-statement-regarding-shire-plc/
②https://newspicks.com/news/2962303
③https://newspicks.com/news/2919088
④https://newspicks.com/news/2955371イギリス企業を対象としたM&Aは独特の規制があり(パネルと呼ぶ機関が存在)、誠実にオープンにやることが義務付けられているため、劇場型になり、当事者(買い手、売り手)の意思決定が見える点が特徴的。